ちくりん舎ニュース(第29号)を発行しました

ちくりん舎ニュース第29号を発行しました。
目次
●ちくりん舎 10 年で思うこと
●室蘭市の「 放射能付き PCB処理計画」 で露呈したこと
●放飯館村で放射能測定を続けながら東電への損害賠償訴訟を提訴
●福島第一原発事故汚染木燃焼による環境汚染を監視する
●総会のお知らせ
●会員募集

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放射能ごみ焼却住民訴訟ー排ガス調査結果を報告

4月23日、古川教育会館にて、昨年末に実施した放射能ごみ焼却排ガス調査の結果報告会が行われました。

当初2月下旬に予定されていましたがコロナ第6派のピークで延期、3月16日の地震により東北新幹線の不通で、3月下旬も延期。ようやく「3度目の正直」で開催にいたりました。

既に、ちくりん舎オンライン学習懇談会や、いくつかのオンライン学習会・講演会でも報告していますが、原告の方々はネットを使わない方も多く、リアルで説明して、しっかり理解してもらうことを目的に、大崎市の中心部にあたる古川駅近くの会場で行われました。

会場には約20名の原告、支援者の方々があつまりました。

報告はこれまで、報告したものをベースに、より分かり易く工夫しました。

特に、以下の点が十分理解してもらえたのではと考えます。

今回の報告資料はこちらからダウンロードできます。

 

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女川原発再稼働と選挙Web会議 Vol.15 『放射能汚染木を燃やす木質バイオマス発電は安全なの?』

毎月、オンラインで学習会を続けている「女川原発再稼働と選挙Web会議」で「放射能汚染木を燃やす木質バイオマス発電は安全なの?」というタイトルでお話しました。

同会議から了解をえましたので、学習会アーカイブ録画とプレゼン資料をアップします。

★動画の目安★
0分~37分 和田央子さんのお話
37分~91分 青木一政さんのお話

質疑応答はこちらから

プレゼン資料はこちらからDLできます。

和田央子さんのプレゼン資料

青木一政さんのプレゼン資料

 

 

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【放射能ごみ焼却】大崎住民訴訟第15回期日・原告が「ばいじん漏れ=セシウム漏れ」を論証

2月16日、仙台地裁で放射能ごみ焼却に反対する大崎住民訴訟第15回口頭弁論期日が開かれました。

今回の焦点は、昨年11月に玉造クリーンセンターで行った排ガス精密測定の結果と、その分析結果についてです。

排ガス測定の結果は、既にお知らせしたように、ばいじん重量で想定の3から12倍の濃度を検出したものの、セシウム濃度は不検出でした。

セシウムが不検出となったのは、大崎市の放射能ごみ焼却が一般ごみとの混焼で極めて薄めて焼却している(事後に判明)からです。

しかし、ばいじん漏れが重量で検出できたことは、セシウム漏れを検出したことと意味的にはほとんど同じ意義を持ちます。このことをどうやって裁判官に理解させるかが、課題でした。

法廷で(残念ながら筆者は今回は傍聴できませんでした)、弁護団の草場弁護士は、ばいじん(飛灰)にセシウムがどのように付着しているかを模型を持ち出して説明しました。

草場弁護士の説明(報告集会から)

 

 

ばいじん(飛灰)とセシウムの関係は、ばいじん粒子の表面にセシウム(主に塩化セシウム)が小さな粒子となって付着しているのです。これを、表面にセシウムを表す(マーカーで付けた)点々をつけたばいじん模型を示して裁判官に説明したのです。

この説明で、ばいじんが漏れは重量で検出されたが、セシウムは不検出だから漏れていない、という論理がなりたたないことを鮮やかに示しました。創意工夫に満ちた弁護団にアッパレの声援を送りたいと思います。

セシウムがばいじんの表面に付着している、という決定的な証拠は、環境省(国環研)のHPで自ら説明しています。

こちらからご覧ください

「ガス冷却室で排ガスが200℃以下に急冷される過程で固体となり、ばいじんに吸着します。(塩化セシウムの沸点が1,300℃、融点が646℃)そして、バグフィルター内のろ布の表面で、ばいじんごと放射性セシウムは捕集されます。(出典:(独)国立環境研究所提供資料より)」

「ばいじんごとセシウムは捕集」なのでばいじんが漏れたら吸着しているセシウムは一緒にもれているということです。

環境省のHPより

 

 

ちなみに、ばいじんのセシウム濃度(バグフィルタで捕捉したもの)は大崎市の発表で230Bq/kgと発表されています。国立環境研の大迫政浩氏らの論文によれば、ばいじんに付着したセシウム濃度はその粒径が小さくなるほどセシウム濃度が高くなることが明らかにされています。大迫論文のデータを単純に玉造CCのばいじん濃度で計算すると粒径0.165μmで810Bq/kgとなります。つまり概算で200Bq/kg~810Bq/kgのセシウム濃度のばいじんが漏れていることになります。

漏れているばいじん濃度から計算すると、7年間では600kg近くのばいじんが周辺に漏れ出てきます。しかもこれらは、均一に薄められるのではなく、風下の特定の地域に集中する傾向があります。

これらの説明はオンライン報告会でも説明しましたので、こちらからご覧ください。

 

 

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田村バイオマス訴訟ー原告団が控訴

田村バイオマス訴訟原告団が控訴した。記事では分かり難いが被告は「国内最高レベルの安全対策として」HEPAフィルタ設置したと主張するが「その規格はJIS Z 8122に基づく」と主張した。ところがこれは一般のクリーンルーム用規格であり、その適用範囲に「放射能の問題は含まない」と書かれている。放射能対策排ガス用はJIS Z 4812。原告はこれをもとに問題点を指摘した。ところが地裁判決文ではHEPAフィルタはJIS規格があり放射能を「捕捉できないものであるとは認められない」と書いてある。被告が、放射能対策用でない、原告はバイオマス発電施設を原発施設と勘違いしていると、延々と論陣をはったのに、それは無視するの?
この裁判長、昨年の4月に交替したばかり。それ以前の論争の双方の主張をちゃんと読んでないに違いない。いいかげんすぎるよ!
原告は田村市在住でご高齢の方が中心。仙台へ出かけるのも大変だが、こんな判決は許せないと控訴に踏み切った。
 

 

 

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ちくりん舎学習会報告(動画・資料)-大崎市放射能ごみ焼却排ガス調査他

2月4日、19:30から、ちくりん舎オンライン学習懇談会―「大崎市放射能ごみ焼却排ガス調査結果についてなど」が行われました。宮城県大崎市で行われている放射能ごみ焼却によるセシウム粉じん漏れの実態や、周辺住民の内部被ばく状況など大変重要な報告が行われました。

当日は大崎市住民訴訟関係者も含め、約40名ほどのオンライン参加がありました。以下のプログラムで行われました。

19:30~ はじめに
19:35~20:15 【第1部】大崎市放射能ごみ焼却 排ガス調査結果について
20:15~20:30 質疑
休憩 10分
20:40~21:10 【第2部】大崎市玉造CC周辺住民の尿検査結果について
21:10~21:30 質疑・懇談

質疑・懇談では背景をご存知の方が多く、かなり突っ込んだ質疑応答、情報共有が行われました。また予定の時間以降も、東御市での現状報告やその分析など貴重な情報共有が行われました。東御市では市民が2年前から「木質バイオマスチェック委員会」を立上げ、リネン吸着法による監視や、東御市による飛灰濃度のチェックなどを行っています。最近飛灰のセシウム濃度が上昇し、Cs134も数ベクレルだが検出されるようになったとのこと。東御市周辺の間伐材はそれほど汚染されていないので、福島周辺の汚染チップを使い始めているのではないか、ということが話題になりました。(※2月8日追記)

第1部、第2部と、終了後の懇談も含め、録画、資料をアップしますので、活用してください。

動画はフクロウFoEチャンネルから見られます。

【第1部】大崎市放射能ごみ焼却 排ガス調査結果について

第1部動画はこちらからご覧になれます。

第1部プレゼン資料はちらこからDLできます。

【第2部】大崎市玉造CC周辺住民の尿検査結果について

第2部動画はこちらからご覧になれます。

第2部プレゼン資料はこちらからDLできます。

【番外編】懇談・東御市バイオマス発電の状況

番外編動画はこちらからご覧になれます。


録画全体はフクロウFoEチャンネルからもご覧になれます。

 

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不当判決!被告の論点そらしを上回り事実をごまかした裁判長を糾弾する!!(その2)

過日の投稿で、最大の争点であるHEPAフィルタが放射能を含む微小粉塵の捕捉機能の発揮を期待できない、とする根拠について原告側がJIS Z 4812「放射性エアロゾル用高性能フィルタ」を挙げ、それに適合しない事実を挙げた一方、被告側はHEPAフィルタの技術的根拠としてJIS Z 8122を挙げたが、これはクリーンルーム用(排ガス用ではなく)の基準であり、かつ「放射能の問題は含まない」適用外である規格であることを紹介した。

判決文が「そもそもHEPAフィルタは、JISにも規格が設けられており」とサラッと触れているJISは一体何番のことであるか。じっくり文脈を読み込むと、内容的には、どうも原告が主張するJIS Z 4812を指しているようだ。その上で、判決は、原告がこの4812を根拠として、被告がそれを満たしていない、というのは証拠不十分だという論理を展開している。

ところでJIS Z 4812が指摘する最大のポイントは、HEPAフィルタユニットが単に工場で規格にもとづき検査されるだけでは不十分で、現場に設置された後、あるいは故障、定期交換後にもその性能が維持されていることをチェックする必要があるとして、その詳細な方法を規定している。

原告は、設置後の試験データを求めたが、被告は「バグフィルタで安全は担保されており」、HEPAフィルタの「個別の集塵性能を数値化しているところではない」とごまかした。これがJIS Z 4812を満たしていないという十分な証拠にはならないのか。

それだけではない、4812に示されている検査方法は特殊な粒子を上流から流して下流でそれをカウントする試験である。それを入れ検査を実施するようなスペースがない、というのが原告の主張である。
これに対して原告は5列6段のHEPAユニットを工場で製作して、それを一体化したものを入れ替えるから現地での検査は不要と主張した。それに対する原告の反論は、そもそもHEPAフィルタを納めるダクトには80cm角程度の扉しかない、どうやって入れ替えるのだと詳細図面と方法を求めた。

これに対して被告は、メーカーとの守秘義務を理由に開示しなかった。

裁判所は、全て文書化されている、これらのやり取りを承知しているはずである。証拠を出させず、いったん計画された証人尋問予定も却下し、現地見分も不要と却下したのも裁判所だ。その上で、原告に対して「証拠不十分」とは不当な判断だ。

被告が苦し紛れにか、論点そらしか、単純に無知だったのか不明だが、的外れな「JIS Z 8122を根拠にしている」との主張を事実認定すらせず隠ぺいして擁護、裁判所が(明示していないが)根拠としては認めるJIS Z 4812に基づく原告の批判を、被告に具体的証拠を開示を求めることもせず、「証拠不十分」で片付ける。

行政の決定を是として、住民の訴えを退ける結論ありきの、都合の良い事実認定=主張のつまみ食いで形を整える。
判決文だけを読んでいる限りでは、この判決の不当性は分からない。事実認定で、裁判所のストーリに合わない、つまり被告に都合の悪い部分は、被告、原告の主張を全てスルーしているからだ。
これを不当判決と言わずして何と言えるか。

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田村バイオマス訴訟:不当判決!被告の論点そらしを上回り事実をごまかした裁判長を糾弾する!!

1月25日13時10分から田村バイオマス訴訟の判決言い渡しがあった(小川理佳裁判長)。
 
田村バイオマス訴訟の中心の争点は、本田仁一前田村市長が「住民の放射能不安が強いので、バグフィルタの後段に高性能HEPAフィルタを設置し更に安全性を高める」として設置した、HEPAフィルタがその本来の機能を果たさないものであり、議会と住民を騙して補助金を支出したのは詐欺または過誤によるものであるから、田村市長はその補助金支出を取り消し、田村バイオマスに返還請求をせよ、というものである。
 
裁判の過程で、原告側は田村バイオマスが設置したHEPAフィルタがその本来の機能を果たさないという根拠としてJIS Z 4812「放射性エアロゾル排気用高性能フィルタ」にのっとっていないことこを具体的に主張した。被告はなんと答弁したか・・田村BEのHEPAフィルタはJIS Z 8122に基づくと答弁したのである。しかし、この8122は排ガス用ではなく、クリーンルーム用のHEPAフィルタの規格である。おまけに適用範囲には「放射能の問題は含まない」と但し書きまで書いてある。
 
当然、我々原告側は、この点を反論した。「被告側は排ガス用でもなく、放射能用でもないHEPAフィルタを住民の放射能不安対策に用いた」と。これに対して被告側の再反論はなんであったか。「原告は本件木質バイオマス発電を原発と同様な放射能取り扱い施設と勘違いしている」として、延々と炉基法などを引用して弁明。完全な論点そらしである。
 
さてそこで本題に戻る、今回の判決はどう書いてあるか。
 
「そもそもHEPAフィルタは、JISにも規格が設けられた性能を有するエアフィルタであり放射性廃棄物の減容化施設でも用いられているものであり、・・放射性物質を捕捉できないものであるとは認められない。」
おいおい・・被告が「放射能の問題は含まない」というJISを根拠にしているのに、裁判所はそれを超えて「放射性物質を捕捉」できると主張するのか?!
 
いったいいつから裁判官はJIS規格の適用範囲を自ら変えることができるようになったのか。「放射能対策ではない」「排ガス用でも放射能対策用でもない」HEPAフィルタを、裁判所が勝手に放射能対策の排ガス用として使えると判断できるのか。
 
これではJIS違反の検査手抜きが大企業で出てくるのも当然だ。驚きの判決文。
 
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【ちくりん舎学習・懇談会のご案内】大崎市放射能ごみ焼却排ガス調査結果についてなど

宮城県大崎市では放射能汚染稲わらなどの放射能ごみの一般焼却炉での一斉焼却が行われています。これに反対する住民訴訟の一環として2021年11月に原告提案の焼却炉排ガスの精密調査が行われました。

その結果については、既に記者会見も行われ、新聞でも報道されていますちくりん舎ニュース第28号でも報告されています。排ガス調査に至ったいきさつと今回の結果のもつ意味、今後の裁判にどう活かせるのかなどを解説し、情報共有、意見交換を行います。

●日時:2月4日(金)19:30~21:30

●形式:ZOOMを用いたオンライン

●参加方法:事前に申し込みが必要です。下記に登録していただければ、ZOOM会議室のurlを前日にメールでお知らせします。

申し込みフォームはこちらから

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1・25福島地裁で田村バイオマス訴訟判決・記者会見と報告会のお知らせ

放射能汚染木を燃料とする木質バイオマス発電事業をめぐり、田村市民有志11名は2019年9月、田村市長に対し公金支出差止等請求訴訟を提起しました。この度判決期日を迎えるにあたり、記者会見および報告集会を行います。
コロナ禍ではありますが、マスクと防寒対策の上ご参加ください。

訴訟名    田村市バイオマス発電事業公金支出差止等請求住民訴訟事件
日時・場所  2022年1月25日(火)
           13:10~    判決 福島地方裁判所
           14:00~14:30 記者会見 福島市市民会館501号室
           14:30~15:30 報告集会

 なお判決直後に裁判所前にてアピール等行いますので、ぜひそちらの方もお集まりください。
※オンライン中継はありません。後日ブログ、facebookでご報告いたします。

田村バイオマス訴訟支援の会
大越町の環境を守る会

本件に関する問い合わせ:090-7245-7761 lab.cikurin@gmail.com 青木(ちくりん舎)

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放射能汚染ごみ焼却ー大崎住民訴訟での排ガス精密測定結果が出ました

皆さま、本年もよろしくお願いいたします。

昨年末12月27日に大崎市住民訴訟における排ガス精密測定結果について、同裁判原告弁護団から記者会見が行われました。

12月28日河北新報朝刊で排ガス調査結果が報道されましたのでご紹介いたします。河北新報記事にありますようにバグフィルタからの微小粉塵漏れが計測できました。バグフィルタの粒子個数濃度(質量基準)で99.99%回収しているから安全とする国立環境研の論文の結果の3から12倍に当たる量です。これは裁判において原告側にとって極めて有力な証拠として主張できるものです。

2021_1228河北新報記事

記者会見当日に配布されました、ちくりん舎作成の分析結果報告はこちらからダウンロードできます。

今回、残念ながらセシウム濃度は検出下限以下でした。これは大崎市の放射能ごみ焼却が一般ごみとの混焼により極めて低濃度に希釈されていることによるものです。しかし、低濃度とはいえ7年間もの間、セシウムを含むばいじんが大気中に排出されることは風や地形の影響で特定の場所に滞留、蓄積され、住民の内部被ばくリスクを高めるものとなります。

本排ガス測定に際しては排ガス採取と分析の費用を原告側が負担しなければならなかったため、急きょ原告団・支援する会から寄付の呼びかけがおこなわれました。ちくりん舎もその呼びかけをご紹介し、期限の11月13日までに330万円と目標を上回る寄付が集まりました。ご寄付いただいた皆さまにあらためてちくりん舎からもお礼申し上げます。

ちくりん舎HP上での報告が遅くなりましたことをお詫びいたします。

より詳しくは1月14日発行予定のちくりん舎ニュース28号で解説いたします。ご期待ください。

また、ちくりん舎ニュース28号記事内容などについて、ちくりん舎オンライン学習会・懇談会を2月4日(金)19:30から21:30頃までの予定で行います。詳しくは、後日、本ウエブサイト上やメーリングリストでご紹介いたしますのでご注目をお願いします。

 

 

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論文「福島原発事故による南相馬市の住民の尿中放射性セシウム濃度測定による内部被ばく調査」が発行されました

第22回環境放射能研究会の論文集Proceedings(査読付き)に「福島原発事故による南相馬市の住民の尿中放射性セシウム濃度測定による内部被ばく調査」(英文)が発行されました。

英文タイトル:Internal exposure survey by urinary radioactive Cesium concentration measuring on residents of Minamisoma City caused by Fukushima nuclear accident 

論文はこちらからご覧になれます(p.159) 
https://lib-extopc.kek.jp/preprints/PDF/2021/2125/2125002.pdf

本論文のみの抜き刷り版を追加しました(英語版)2022.5.24
DLはこちらからできます

広く世界に福島原発事故10年の現状の汚染実態を知ってもらうために英文で執筆しました。

英文論文(正文)から和訳し図表、参考文献リストもくわえました。2022.5.24
DLはこちらからできます。

論文化にあたりご協力いただいた、南相馬20ミリシーベルト基準撤回裁判原告の皆様と鈴木譲東大名誉教授、グリーンコープ生活協同組合連合会の皆さまに感謝申し上げます。

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【11・3】放射線被ばくを学習する会で大崎住民訴訟の排ガス検査についてお話させていただきました

11月3日、放射線被ばくを学習する会で、大崎住民訴訟において原告提案の排ガス精密測定についてお話させていただきました。

同会の温品淳一代表から集会のビデオアーカイブ、報告資料がアップされていますので紹介させていただきます。

―――――

皆さま

 3日のオンライン被ばく学習会「ストップ! 焼却による放射能まき散らし」は

 107名の参加で盛況でした。

 放射能汚染された稲わらなどを燃やすことに反対してきた宮城県大崎市住民訴訟の

 弁護団、原告団、支援する会からのお話に続いて、青木一政さん(ちくりん舎)から

 以下のような興味深いお話がありました。

 ・尿の放射性セシウム測定により、体内のセシウム量を感度よく測れる

  体内のセシウムが数十ベクレルを超えると健康影響との相関関係が見られるという報告がある

 ・大崎市の放射性ごみ焼却の風下では、リネン(麻布)に吸着する放射性セシウムが増加する

 ・近くの町で、放射能ごみの焼却開始後、空間線量率が上昇した

 ・排煙のセシウムをバグフィルターで99.9~99.99%除去できると環境省は言っているが、

  排ガス基準は非常にゆるく、バグフィルターが破れていても基準をクリアする

 ・焼却によって放射能がまき散らされるかどうか、確認するには感度の高い測定が必要なことを

  裁判官に理解してもらい、11月15日から実施することになったが、

費用250万円以上を住民側が用意する必要がある。

 大崎市は感度の高い排ガス測定についてさまざまな難癖をつけて妨害、

 青木さんのお話は実にリアルでした。

 学習会動画はhttps://www.youtube.com/watch?v=diSaD4921v8 

  三輪さん、配信ありがとうございます。

 青木さんのお話はhttps://www.youtube.com/watch?v=diSaD4921v8#t=1h12m30s 

 青木さんのスライド資料はhttp://anti-hibaku.cocolog-nifty.com//blog/files/1103aoki_c.pdf 

 松浦弁護団長のスライド資料はhttp://anti-hibaku.cocolog-nifty.com//blog/files/1103matuurabs2_c.pdf 

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集会記録「止めよう!放射能をまき散らす汚染木バイオマス発電 ~田村バイオマス訴訟結審を控えて~」

大分時間が経ってしまいましたが、【9・25オンライン集会】止めよう!放射能をまき散らす汚染木バイオマス発電 ~田村バイオマス訴訟結審を控えて~のプレゼン資料と録画記録の準備ができっましたのでアップします。

当日は60名以上の方の参加がありました。主催者の不手際で会議アドレスを間違えていたことが判明し、申込された方全員に、正しいアドレスをメール配布しましたが、一部の方に周知できなかったようです。当日オンラインで参加できなかった方にお詫び申し上げます。

はじめに-和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)のプレゼン資料

田村バイマス裁判の争点と裁判での論争の概要-青木一政(ちくりん舎)プレゼン資料

原告からの訴え―久住秀司(大越町の環境を守る会)説明レジュメ

田村市バイオマス発電事業公金支出差止住民訴訟について 坂本博之弁護士の説明レジュメ

ZOOM集会のビデオ記録はこちらから


          画像をクリックすると別画面でビデオが見られます。

尚、集会中で住民の方から報告があり質疑の中で議論のあった、HEPAフィルタダクトに水が溜まって排水作業をしていた、という事故原因については、その後の解析や裁判での書面提出などについて既に報告がアップされています。こちらをご覧ください

10月4日の結審では、裁判長が開廷するやいなや「機は熟しました、本日で結審します」と宣言し、判決日は2022年1月25日13:10から、福島地裁で行うことを決めて、あっけなく閉廷しました。

裁判長の「機は熟した」というのは、これ以上、裁判を続けても被告側からまともな主張が出てこない、という意味に解釈したいですが、坂本弁護士の感触では「勝訴は1%の可能性、裁判長は行政よりの判決を書くつもりのように見える。HEPAフィルタについてのこちらの追究をどう判決で書くのか、見ものだ」とのことです。

年明けの福島地裁での判決にご注目下さい。

10月4日の結審後の報告集会は石巻の日野さんがFBページで詳しく説明してくださっています。そちらも紹介させていただきます。

 

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【訂正追加版】緊急!募金のお願い:大崎住民訴訟で焼却炉の排ガス検査を原告提案方法で実施

9月27日、緊急の募金・カンパのお願いを発出しましたが、原告団連絡先が記載されていませんでしたので、チラシが改訂されましたのでお知らせします。お振込みの際は、メール:08016851951@docomo.ne.jp またはFax:0229-78-2701 までご一報をいただければ幸いです。

第1次集約10月15日、第2次集約10月29日となります。

また、今回の原告提案の測定方法について分かりやすく説明したチラシ(裏面用)も作りましたので、合わせてご紹介いたします。

募金・カンパのお願い クリックするとpdfが開きます

 

原告提案の測定方法を解説したチラシ(裏面)

原告提案の測定方法を説明したチラシ裏面 クリックするとpdfが開きます。

 

 

 

 

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田村バイオマス発電が稼働5か月で故障停止!HEPAフィルタからバキュームカーで排水した事故のカラクリを考える

9月25日の「止めよう!放射能をばらまく汚染木バイオマス発電」オンライン集会へ多くの方の参加ありがとうございました!オンライン集会のプレゼン資料とビデオアーカイブをアップする予定ですが、作業が遅れております。もうしばらくお待ちください。

オンライン集会の場で、地元住民のかたから「田村BEが2日前から止まっている。名古屋ナンバーの車が来ていて、人がHEPAフィルタダクトに入って、バキュームカーで排水している」と驚くべき証言がありました。その写真もあります。

集会の場で、「この事故の意味するところはなにか?」との質問がでましたが、情報が少なすぎる、はっきりとしたことは言えない、とあいまいな答えしかできませんでした。その後、冷静になって考えてみたところ、この事故こそ、裁判で原告が主張してきた、HEPAフィルタは偽物=HEPAフィルタダクトの中は実はガランドウだという主張を補強する、重要な証拠だと考えるようになりました。それを説明します。

下図が田村BEが説明しているバイオマス発電の工程図です。

さて、この中で、HEPAフィルタダクトの中からバキュームカーで排水するほど多量の水がどこから発生したのかを考えてみましょう。工程図をみればすぐわかりますね。2つの可能性があります。先ずはボイラーからの熱を蒸気に替える熱交換器(ボイラー出口に青線でとぐろを巻いている部分)、そしてその下流の熱交換器。この熱交換器は図には表現されていませんが、中を水が循環しているパイプがあって、それで数百度の排ガスをバグフィルタの耐熱温度である、200℃程度に下げています。蒸気発生器と熱交換器、これらはどちらも多量の水が循環していて、かつ熱交換の効率をよくするため材質はできるだけ薄く、そして、表面積は極めて大きくなるよう設計されています。・・ということは機械的には脆弱でピンホール、亀裂、パッキン亀裂など水漏れが起きやすい場所なのです。(余談ですが加圧水型軽水炉の最大の弱点はこの蒸気発生器で過去にも、どこでしたっけ?大事故をおこしていますよね)。

蒸気発生器か熱交換器のどちらかから水漏れが発生し、排ガス中に水が入り込むとどうなるでしょう。バグフィルタまでは、少なくとも200℃以上、かつ数字は分かりませんが圧力がかかっています(バグフィルタの圧力損失)がありますので。200℃以上で圧力のかかっている排ガス中では水は水蒸気(といってもヤカンからでるような白く見えるモヤモヤとは異なります、ほとんど見えない乾きガス状態)としてバグフィルターをすり抜けてしまいます。

さて、ここからが重要なところ。HEPAフィルタダクトが実際には中にはフィルタユニットが設置されていない、外側だけのガランドウだったらどうなるでしょう。・・・そうです。圧力がかかっていた高熱の排ガスが一気に大気圧になります。高校の物理で減圧冷却という現象があることを覚えていますか?(中学かな?)。とにかく、圧力のかかった気体が、一気に減圧されると、そのガスの温度は一気に下がるという物理現象です。温度が下がると高温高圧の水蒸気ガスはどうなるでしょうか。・・・そうです、水蒸気は一気に凝縮して水になります。蒸気発生器か熱交換器からのわずかな水漏れでも稼働し続ければ、どんどん水蒸気が凝縮して水は溜まっていきますよね。

そこで!!HEPAフィルタ設置は偽物で、実はダクトの中はガランドウという主張(推定)とみごとに合致するではありませんか!

※燃焼ガス800℃以上のものにも当然水分は含まれます。蒸気発生器、熱交換器の水漏れがなくても、燃焼ガスの水分だけでもガランドウの大気圧のダクト内で減圧冷却で水蒸気になり凝縮して水たまりができることは十分考えられます。そう冬になると煙突の水蒸気が目に見えるようになりますね。あれです。(2021.12.14追記)

10月4日が結審です。最終準備書面の提出ギリギリの出来事でした。求釈明で被告側にこれを問いただすことはもうできません。しかし、提出期限ギリギリに上記の見解を意見書として作成して提出、坂本弁護士はこれを証拠として準備書面を作成しれくれました。

田村バイオマスは、この推定が違う!というのであれば、事故の詳細を裁判の場でなくとも公開する責任があります。

※この話の後日談:この意見書を書いて出した後、地元の原告から、9月10日付で地域協議会に郵送で「9月18日から定期点検に入る」という通知文書が来ていた、との連絡がありました。一瞬動揺しました。事故ではなく定期点検だったのかと。・・・でも落ち着いて考えれば、これも田村BEの大ウソだとすぐ気づきます。田村バイオマスの稼働開始は4月です。たかだか5か月の運転で定期点検を入れなければならないプラントなど聞いたことがありません。もしそんなプラントであれば、メーカに賠償責任を問うような問題です。一般には定修と呼ばれる定期点検は大体年1回程度です。原発はそれを2年に1回にしようとしている(もうしているのかな)。

水漏れに気づいて、プラントを止めなければならなくなったが、裁判中の問題のHEPAフィルタダクトを開いて排水などというのが問題になればやばいことになる、そう考えて故障・事故ではなく「定期点検」ということにしようと、あわてて地域協議会に郵送で連絡した、というのが事実ではないでしょうか。

とにかく、稼働4か月で定期点検を入れるなどというのはプラント屋からみれば常識外れです。専門家ならすぐわかるこの事実を、是非皆さんも知って欲しい。

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緊急!募金・カンパのお願い:大崎住民訴訟で焼却炉の排ガス検査を原告提案方法で実施

※本件、第1次集約10月15日、第2次集約10月29日とのことです。お早めにご協力お願いします(9/28追記) 

宮城県大崎市での汚染稲わらなど放射能汚染廃棄物の焼却に反対している大崎住民訴訟原告団・弁護団・支援する会からの要請です。ちくりん舎も支援しています。

環境省の定める緩い基準でなく、大幅に検出限界を下げて焼却炉排ガスのセシウム濃度を測る原告側の提案を裁判所が認め、被告もそれを認めざるを得なくなりました。住民訴訟原告側にとって画期的な一歩前進です。

測定は原告が費用を払う必要があり、募金のお願いが発せられました。全国の皆さまのご支援ご協力をお願いします。
※放射能測定そのもの(排ガス吸引は除く)はちくりん舎でもできますが、被告側は頑なに拒み、裁判所も現在のところ、認めていません。外部則的業者に依頼するための費用が発生します。

募金・カンパのお願い クリックするとpdfが開きます。

緊急!募金・カンパのお願い

2021年9月吉日   大崎住民訴訟原告団・同弁護団・同支援する会 一同 

私達は、仙台地方裁判所において大崎住民訴訟を行っている原告団・弁護団・支援する会です。

大量の放射能汚染廃棄物を市内3か所のごみ焼却施設で焼却する大崎市
 大崎住民訴訟とは、宮城県大崎市において、福島原発事故により汚染された汚染稲わら、汚染牧草などの廃棄物(8000㏃/㎏以下)合計約3500トンを、一般廃棄物と混焼する経費等支出が違法であるとして、住民124名が原告となり訴えたものです。

焼却炉からの放射能を含む排ガスは住民の生活を脅かす
 この訴訟の争点は、焼却施設から放射性汚染物質が拡散され、周辺住民らの平穏生活権が侵害されるという点にあります。被告はバグフィルターによって、99.99%放射性汚染物質を捕捉しているから大丈夫であるといいます。しかし、この説明には疑問や反論が多く出されています。放射性汚染物質が微量でも拡散すれば、それが体内に呼吸や飲食を通じて取り込まれ、内部被曝を引き起こすという危険があります。そもそも、99.99%捕捉というのは、福島の最新鋭の仮設焼却炉で環境省傘下の国立環境研がスポット的に計測したもので、今問題となっている施設での測定結果ではありません。

裁判所は原告側が主張する、より厳密な排ガス測定を認めた
 私たちは、本件施設において、より精度の高い排ガス測定の実施と求めました。1年半以上に渡り裁判所に丁寧な説明を繰り返した結果、裁判長はついに、排ガス測定の検出下限を大幅に低下させる原告側の提案を被告側に応じるよう勧告し、同測定が実施される運びとなりました。

この測定は全国の有害物質焼却問題へ波及する画期的なもの
 このような測定を訴訟中に係争対象の施設で行うというのは、全国的にも初めてことです。同様な訴訟(放射性物質の焼却はもとより、有害物質の焼却等処分を問題とするすべての訴訟)にも大きな影響を与えるものです。

原告側負担の検査費用に全国の皆さまの支援が是非とも必要です
 測定に要する経費は250万円程度となっております。本来、同検査は国や実施者である大崎市がすべきものと考えますが、同測定を求めた原告らが負担することとなっています。同測定の実施が2021年11月15日(月)からとなっており、早急にこの資金を確保する必要があります。しかし、残念ながら私達の訴訟は原告団・弁護団がいわゆる手弁当で行っているもので資金が枯渇しております。そこで、同測定を実施するべく、皆様におかれまして、少しでも募金やカンパを頂戴したく、お願い申し上げる次第です。
 募金・カンパの送金先は下記になります。金額は1口3000円とさせていただきますが、それにこだわらず、是非ともお力添えよろしくお願いいたします。

お振込口座
七十七銀行 岩出山支店 普通預金  口座名義 大崎住民訴訟 原告団 団長 阿部忠悦(オオサキジュウミンソショウ ゲンコクダン ダンチョウ アベタダエツ)  口座番号5010262

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大崎市放射能ごみ焼却住民訴訟で裁判長が原告主張の排ガス測定を指示

2021年9月22日、仙台地裁において、大崎市放射能ごみ焼却住民訴訟の第13回口頭弁論期日が開かれました。裁判後に開かれた進行協議において、斉藤允洋裁判長は原告側の要求どおりの6.5日間分の排ガスを収集し、検出限界を下げた測定を被告に提案しました。被告側もこれを了承し、11月中旬に、原告らが手配した業者により、排ガス調査が行われることになりました。

9月23日付河北新報朝刊(クリックでpdfファイルが開きます)

原告側にとって大きな一歩前進です。

宮城県大崎市では、市内3か所の焼却炉において昨年より、汚染牧草や汚染稲わらなどの本格焼却が始まっています。この焼却は一般ごみとの混焼というかたちで、7年間に渡って続けられる予定です。

地元の住民は「覚え書き」違反と、排ガスによる放射能再拡散が平穏生活権を侵すとして、市を相手取り、放射能ごみ焼却への公金支出停止を求める裁判を行っています。

ちくりん舎とフクロウの会は、試験焼却の段階からリネン吸着法調査などで、焼却炉からのセシウムを含む粉塵漏れ調査を行い、それを証拠資料として提出するなど、この裁判の支援を行ってきました。

被告側は、排ガス検査で不検出であり漏れていないと主張してきたのです。この排ガス検査は環境省の定めた公定法と言われる方法で、環境省の定める30Bq/㎥という非常に緩い基準に対応して検出限界も緩いものになっています。

原告側は、不検出はゼロでないこと、検出限界以下であることを示すにすぎないこと、排ガス収集時間を延ばすことなどにより検出限界値は下げられることを法廷で丁寧に説明してきました。その結果もあって、裁判所は原告の主張する方法で、排ガスを測定することを決めました。ところが被告側は、具体的方法を巡ってあれこれ難癖とも言える主張を進行協議の場で行い、ズルズルと半年以上も裁判は空回り状態に陥ったのです。

今回、斉藤裁判長は原告の提案する方法で実施することを被告側に通告し、被告側も了承したものです。これまで各地の焼却炉裁判などで、バグフィルタの漏れは指摘されてきましたが、環境省の定める公定法が壁になり、実際に排ガス中にセシウムがどれくらい漏れているのか、具体的な数値は掴めませんでした。その意味で今回の結果は原告のみならず、各地でのバイオマス発電や焼却炉をめぐる裁判にも大きな影響が及ぶものです。実際の測定は11月中旬頃から実施される予定です。結果にご注目下さい。

裁判本体は、排ガス中の放射能を吸入することによる内部被ばくリスクの問題、それによる平穏生活権の侵害などに論点が移ります。今回の裁判でも、内部被ばくを過小評価するICRPの計算方法の欺瞞性や、内部被ばくによる危険性を認めた「黒い雨」裁判判決などを引用しての陳述を草場裕之弁護士が行いました。

 

 

 

 

 

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【9・25オンライン集会】止めよう!放射能をまき散らす汚染木バイオマス発電 ~田村バイオマス訴訟結審を控えて~

※集会参加登録された皆さまへ:手違いで昨日お送りした会議アドレスがまちがっておりました。本日13時頃に再度、正しいアドレスを登録者の皆さまにメールでお送りしましたので、ご確認ください。申し訳ありません。

福島県田村市では本年4月から、福島県内の放射能汚染木を燃やす木質バイオマス発電が稼働を始めました。飯舘村内においても、福島県内から放射能汚染濃度の高い樹皮を集めて燃やすバイオマス発電計画が進行中です。

 そもそも、膨大な木材燃料を必要とする大型バイオマス発電は、輸入燃料としてカナダや米国の温帯雨林帯やインドネシアなどの熱帯雨林帯を破壊するなど、「カーボンニュートラル」はウソで、むしろCO2排出を加速化させ生態系を破壊するなど、その問題点が明らかになってきています。国内でも、既に燃料不足でチップ価格は高騰し、全国各地で間伐材利用どころか、皆伐が進展しています。これらはCO2排出抑制どころか、森林破壊と保水力低下による土砂崩れ、土石流発生、洪水など、新たな危険が現実のものとなり始めています。

 その上、福島県を中心に、放射能汚染木を燃料とする木質バイオマス発電が進められているのです。温暖化促進と環境破壊に加え、放射能をばらまくという最悪の計画が「再エネ推進」タテマエのもとで、進められています。既に放射能汚染木がチップ化され全国のバイオマス発電所に流通している可能性も大きく、この問題は福島県内に留まりません。

 福島県田村市では「大越町の環境を守る会」が中心となり、この最悪の環境破壊、放射能バラマキの元凶である、田村バイオマスを相手取り裁判で闘っています。10月4日に結審を迎える田村バイオマス訴訟を控えて、あらためて田村バイオマス発電の問題点を学び、今後の闘いの展望などについて考えるオンライン学習集会を開きます。

 汚染木を燃料とするバイオマス発電は放射能バラマキそのものです。是非、多くのかたの参加を呼びかけます。各地でメガソーラや大型バイオマス発電、放射能ごみ焼却、汚染水放出、汚染度再利用など環境を守る闘いを続けている方々も是非ご参加ください。

★★止めよう!放射能をまき散らす汚染木バイオマス発電
                        ~田村バイオマス訴訟結審を控えて~★★

●共催:田村バイオマス訴訟支援の会、放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会、ちくりん舎
●日時:2021年9月25日(土)19時~21時(15分前から会議室を開きます)
●形式:ZOOMを利用したオンライン集会
●参加料:無料
●参加方法:9月23日(木)までにこちらから参加登録をお願いします(使用ブラウザによってはうまくいかない場合があります)。
その場合などはlab.chikurin@gmail.com まで、集会参加希望、氏名、所属(あれば)または都道府県、メールアドレスを記載して直接メールをお送りください。先着100名まで。前日にZOOM会議室アドレスをお送りします。

●お問い合わせ:090- 7245- 7761 青木(ちくりん舎)lab.chikurin@gmail.com

★★プログラム★★
(1) 主催者挨拶と導入-和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)
(2) 田村バイマス裁判の争点と裁判での論争の概要-青木一政(ちくりん舎)
(3) 原告からの訴え―久住秀司(大越町の環境を守る会)
(4) 裁判の意義と結審を迎えるにあたって―坂本博之弁護士
(5) 質疑応答
(6) 各地からの訴えと情報共有
(発言希望の方は事前にご連絡いただけると幸いです。時間の都合でご希望
に添えない場合があります。)

田村バイオマス発電

煙突の付け根にあるのが疑惑のHEPAフィルタ

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証人尋問申請も実地検証も全て「却下」-田村バイオマス訴訟第10回法廷

昨日8月10日、田村バイオマス訴訟第10回期日が福島地裁において開かれました。田村バイオマス(田村BE)は福島県内の放射能汚染チップを燃料として使う(自主基準100Bq/kg以下)ことを公言しています。
 
田村バイオマス訴訟は、本田仁一前田村市長が、住民の放射能に対する不安が強いため「国内最高レベルの安全対策」と称して、「バグフィルタの後段にヘパフィルタを設置」すると議会で説明し、設置されたHEPAフィルタが、実際は役に立たないものであり、田村市が支出した11億6300万円の補助金は詐欺又は錯誤によるものであるから、田村BEに対し返還請求をせよ、との訴えを起こしたものです。
 
これまで、原告側が提出してきたHEPAフィルタの数々の問題点について、被告側は一切具体的なデータや図面を出しての反論をせず、HEPA設置は「安心のため設置」「集塵率など具体的な数値を出す必要はない」などとして、言い逃れに終始してきました。
 
4月に裁判長が変わり、今回は新裁判長のもとで2回目の裁判期日。
 
本日の裁判期日では、「原告側が提出した証人尋問は全て却下、現地検証も却下、10月4日に結審するので、その2週間前までに被告側反論、原告側最終準備書面を出すように」と裁判長が述べてあっけなく終了しました。
坂本弁護士が「現地検証もしないでまともな判決が書けるとは思えない」と反論しましたが、「これまでの陳述で十分です。却下します」と、あくまでも事務的に通告がありました。
 
現場も見ようとせず、原告側が申請した、原告2人(久住、吉川)、証人4人(筒井(プラントエンジニアの会)、青木(ちくりん舎)、本田仁一前田村市長、小檜山前田村BE社長)の尋問も一切行わないという驚くべき訴訟指揮です。
 
10月4日結審で、判決は恐らく年明けになりそうです。
 
これまで、被告側は法廷では「具体的反論をする」、「図面等で反論」すると言いながら、実際は争点ずらしの主張や、「安心のため設置」などという言いのがれをくりかえてきました。その結果、被告側は、半年以上裁判を事実上停滞させ、引き延ばしを図り、一方で、現地では工事、試運転を進め、4月から本稼働に入りました。
今回、その試運転、稼働後のデータ(HEPAフィルタが無くても実現できる、環境省の緩い基準のデータや信憑性の疑わしい燃料チップ測定データ)を出すことで、もともと、田村バイオマスには何も問題がなかった、ということを裁判所に印象付けようとした可能性があります。
 
計画予算の具体的内容を示さないまま、HEPAフィルタは田村BEが自主的に付けたものでそれは補助金とは関係ない、というような主張もしており、それを踏襲した判決になる可能性もあります。
 
虚偽の「HEPAフィルタ設置」により、市議会と住民を騙して補助金支出の予算案を通したという、本訴訟の主要な争点が捻じ曲げてしまう可能性があります。
 
原告、傍聴者はここまでとは、全く予想もしていなかった展開で目が点になりました。法廷後の坂本弁護士の説明で、ようやく全貌が分かった人がほとんどです。
 
坂本弁護士からは、まだ少し早いかもしれないが、高裁への控訴を考えるべきだとの発言がありました。
裁判長は今年4月から交替になりました。そして、その新裁判長のもとで2回目の裁判期日でこのような展開になりました。裁判所には、これでの訴訟の趣旨や、裁判での原告被告双方の主張を冷静、客観的に判断して欲しいと考えます。
 
 
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