飯舘村蕨平にあるバイオマス発電所(飯舘バイオパートナーズ:IBP)が2024年12月16日に火災を起こしました。
IBPは同日、同社HP上で火災の事実を発表、2025年3月14日に「営業運転を再開しました」として、「飯舘みらい発電所 設備火災の調査結果および対応について」という文書を発表しました。
しかし、この文書では火災原因の詳細が不明であり、再発防止対策も極めて不十分なものと考え、和田 央子(放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会 )、青木一政(NPO法人市民放射能監視センター(ちくりん舎)、糸長浩司(飯舘村放射能エコロジー研究会共同世話人、元日本大学教授)の3人の連名でIBP社に対しIBP社向け3月21日付け質問状を出しました。
「回答期間につきましては、文書による回答で誤解を生まないよう精査することを考えており、なるべく早くご回答するよう努めますが、申し訳ありませんが今しばらくお待ちいただければ幸いです」として1か月以上たった4月24日にご質問への回答(飯舘バイオパートナーズ)が来ました。
回答は1か月も「精査」したというものにしては非常に稚拙であり、また当方からの質問に正面から答えず、論点をずらした回答もあり、「このような事態を二度と繰り返さないよう今後も再発防止に努め、安全かつ安定した発電所運営に全力を尽くしてまいります」というIBPの姿勢を疑わせるものでありました。
よって、5月10日に再質問状をIBP社に送ると同時に、その内容を公開することとしました。
※再質問状の補足資料「技術的質問の簡潔なまとめ」はこちらから
※上記「簡潔なまとめ」参考資料(2023.12<オンラインセミナー>「福島第一原発汚染水被ばく事故で問われる東電の責任」青木プレゼン資料より抜粋)
今回は幸い4時間程度で鎮火に至りましたが、蕨平周辺は高濃度に汚染された山林が広がります。
岩手県大船渡市での山火事では出火から鎮火まで40日もかかり焼失面積は2900haと報道されています。
蕨平で万が一飛び火で、周辺の放射能汚染した山林に燃え広がった場合は、放射能再拡散の問題もあり、事態はさらに深刻になると予想されます。
IBP社にたいしては、今回の火災原因の事実と本質的問題を明らかにして、再発防止のための根本的対策と水平展開、予防対策を徹底し、今後、絶対に同様な火災を発生させないよう要望します。
