一関市長が狐禅寺地区の新焼却場建設を断念

ちくりん舎としてフクロウの会、たまあじさいの会と連携して支援してきた、岩手県一関市狐禅寺地区のごみ焼却炉増設問題で、市長が断念したという嬉しい知らせがありました。

既設のごみ焼却施設受け入れ時に「今後の狐禅寺地区にごみ焼却施設は建設しない」との覚書があったにも関わらず市長が強引に増設を進めようとしていたものです。放射能汚染廃棄物の焼却、放射能汚染ごみ最終処分も大きな懸念となっていました。

狐禅寺の自然環境を守る会の高橋佐悦さんをはじめとして地域の方々の粘り強い活動の成果です。ご本人の了解を得て、皆さまにこの勝利をお知らせいたします。

一方で、放射能ごみ焼却、最終処分場の問題はまだなくなったわけではありません。お隣の一関市大東清掃センターへの増設の可能性もあります。大東清掃センターでの放射の汚染ごみ焼却に反対している菊地弘道氏からのメッセージも併せてご紹介します。

私たちも引き続き支援を続けていく考えです。

ーー 「狐禅寺の自然環境を守る会」高橋佐悦氏からのメッセージ --

皆様、狐禅寺の自然環境を守る会の高橋佐悦です。4年前の3月に市長が、狐禅寺に、新ごみ焼却場、最終埋め立て処分場、8,000Bqを超える放射能汚染廃棄物を焼却する仮説焼却炉を、セットで狐禅寺に建設したいと発表があってから3ヶ月後の6月1日に、4人の共同代表で、狐禅寺の自然環境を守る会を立ち上げ、皆様のご支援をいただきながら、これまで反対運動を行ってきました。

盛岡の舘澤さん、宮城の佐藤茂雄さんから学習会の案内をいただき、参加させていただいて、そして、岡山先生、岩見先生、坂本弁護士さん、ジャーナリストの青木さん、ちくりん舎の青木さん、たまあじさいの会の中西さん、仙台の青木弁護士さん市民活動家の山本さんと出会い、特にも、同じ一関市大東清掃センターのごみ焼却施設のある地域で、住民とともに環境問題活動に取り組まれている菊地弘道さんご夫妻の、親密なご指導と物心両面のご支援、市議会議員の那須さん岡田さんの議会情報提供や議会での質問など、感謝の言葉を語り尽くせないほど多くの方々のおかげで、去る6月21日に市長が「狐禅寺断念」の表明に至ることが出来ました。皆様方に心から感謝を申し上げます。

この市長の断念の表明を傍聴した、狐禅寺の候補地周辺の女性は、議会から帰るときに、腰が抜けたように廊下に座りんでしまい、みんなから手を差し伸べられて支えられていました。精根尽きたのでしょう。

私たちも、今でも信じられない、気が抜けたような、目標を失ったような感じです。それだけ、これまで4年間、市長の発言や進め方が、疑問だらけで全く信用できなくなっていたということに尽きます。

なぜ、これまで半世紀にわたり、我慢をしながら有害な迷惑施設を受け入れてきた狐禅寺住民を、こんなに苦しめなければならなかったのでしょうか。全くひどい市長です。

市長と、市議会の責任重大です。

ーー 「寺崎前地区の自然を守る会」菊地弘道氏からのメッセージ --

昨日、一関市の新焼却場の建設計画地である弧禅寺地区を市長は断念したことを表明しました。市長は賛成住民が「これ以上の協議が難しくなった」ことを申し出たことを受けてのものです。又、今朝の新聞で報道されましたが、当然のことながら、約束を反故にして進めた市長の責任は重大です。

地域の為、行政のいい加減な計画に断固反対をして住民の方々を取りまとめてこられた高橋さんはじめ共同代表の方は大変ご苦労様でした。弧禅寺地区の協議会代表を相手取り進めた裁判が功を奏したしたことと思います。

又も同じところにごみ処理施設を整備することは大きな問題なので、今回のように約束を守らない行政に対して断固反対していこうと思います。

住民と行政ではなく住民意識の問題だということも、今回も、考えさせられました。住民同士が話し合う場を造ることが非常に重要であることを、住民意見を無視し、これを推進した議員の皆さんに考えていただきたい。

今後次のことが考えらます。
・一関のもう一つの大東清掃センターの増設。
・いったん取り下げ、協議会の裁判も終わらせ、協議会の役員を決めさせて、再度弧禅寺にお願いする。
・最終処分場の候補地に弧禅寺が対象となる。

ー以上ー

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