リネン吸着法で捕捉した空気中のセシウム粒子はほとんどが不溶解性

ちくりん舎ではリネン吸着法という方法を用いて空気中のホコリのセシウム濃度を調査しています。

最近では宮城県大崎市の一般ごみ焼却炉での放射能ごみ焼却に合わせて、周辺での空気中のほこりのセシウム濃度を測っています。これらの資料は地元住民の皆さんの焼却中止を求める裁判においても証拠資料として提出しています。

これらのリネンに付着したセシウムは大部分が水に溶けない、不溶解性の粒子であることが今回分かりました。微小粒子は肺の奥まで入り込むことが知られています。そしてこれらが不溶解性であるということは、いったんこれらの粒子を吸い込むと肺に長く留まり長期的な内部被ばくにつながります。あらためて放射能ごみ焼却の恐ろしさが再認識できます。

今回のテストは大崎市の焼却炉周辺でのリネン吸着法調査で使用したリネン布、また比較のために、南相馬市でエアダストサンプラーを用いて調査を行ったときのフィルタについても同様のテストを行いました。

報告書はこちらからダウンロードできます。
2020_0515リネンに吸着したセシウム溶解性調査結果.docx

convert this post to pdf.
This entry was posted in 01大気汚染, 06内部被曝, 放射能ごみばらまき, 被ばく評価. Bookmark the permalink.

3 Responses to リネン吸着法で捕捉した空気中のセシウム粒子はほとんどが不溶解性

  1. 瀬川嘉之 says:

    青木さんへ ありがとうございます。
    ご存知とは思いますけれど、木暮研は900~1000°Cでセシウムがガラス微粒子から離脱する研究をしていますね。土壌を混ぜれば離脱して土壌に吸着すると。飛灰への移行はどうなのかと思いました。「除染廃棄物等を焼却する際に十分高温な条件やフィルターを利用することで、焼却灰等からの微粒子の飛散による放射線の影響を低減できる可能性」というのは甘いんですけれど、研究費の出処によってはこうするしかないのかな。https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/info/5954/

  2. 瀬川嘉之 says:

    粘土に吸着して不溶解性になっているのか、ガラス状のいわゆるセシウムボールなのか、割合はどうなのか。まずはイメージングプレートなら森敏さん?セシウムボールが相当量あるとしたら、気象研か東大木暮研に持ち込んでみたら。

    • aoki says:

      瀬川さん、コメントありがとうございます。今回調査したリネンは大崎市の焼却炉での放射能ごみ焼却時に一番高い値の出た地点のものです。土壌の舞い上がりをできるだけ少なくするために2メートル以上の場所に設置したものです。電顕でみても2μ以下のシャープなエッジの粒子でSi,Ca,Fe,Alなど飛灰に含まれる成分が出ています。もうしこし電顕調査などを継続してみたいと思います。線量からするとごく微量でセシウムボールのような高線量のものではなさそうです。とはいえ肺の奥に入り込めば内部被ばくが継続するわけで恐ろしいことには変わりありません。

aoki にコメントする コメントをキャンセル