リネン吸着法絶対値評価ー双葉町でのデータ収集終了

2024年より継続してきた「リネン吸着法の絶対値評価」プロジェクト:難しいタイトルですが、要はリネン吸着法という手軽な大気中セシウム粉塵濃度測定法の結果(Bq/h・㎡)を、一般的なエアダストサンプラの結果と同じ、1㎥あたりの空気中のセシウム粉塵濃度(Bq/㎥)に変換できるようにすること。その精度(ばらつき度合い)を確認することです。

双葉町でリネンとエアダストサンプラを設置、同時測定してその関係を調べるという単純なことですが、1か月毎に双葉町へ通い、リネン、エアダストサンプラのフィルタを回収するという、地味な作業を繰り返さなければなりません。足掛け1年半かけて、ようやく1年分、12回のデータが取れました。

結果は予想以上に見事なものでした。下記がその12回分のデータです。

 

 

 

 

 

 

一点だけ直線関係から大きく外れた点⑫があります。これはその後のヒアリングで2026年4月―5月に、調査現場隣の双葉町スポーツ公園建設予定地で、重機での整地作業が行われていたことが判明しました。

確かに回収時に、リネンは外見上いつもの月と変化は感じられない一方で、ハイボリュームエアダストサンプラ(HVAS)のフィルタには茶色、灰色状の砂粒が付いているのが目視でも分かり、ジップロックにフィルタを入れる時に、ザラザラとした砂粒がフィルタに捕捉されているのが分かりました。

つまり⑫のサンプルは、HVASには10-20μmあるいはそれ以上の粉塵(セシウム濃度が低い)が付着し相対的に1㎥当たりのセシウム量が低めに計算された。一方でリネンは工事によりいつもより大量の微小粉塵が付着(10μm以上の大きな粒子はリネンに付着せず落下する)セシウム濃度が高く出たと推定されます。

⑫の外れ値以外で近似式を計算するとy = 0.002 x (x:HVAS値、y:LAM(リネン吸着法結果) と言う関係で、
R2 = 0.9715 という結果が得られました。
※R2 とは1~0の間の数値になり、1の場合は直線近似上に全ての点が乗った状態です。一般にR2 が0.9以上であれば「極めて精度が高い」状態であり、このことからは、HVASと同等にリネン吸着法が使えることを証明しています。

高木基金2024年度助成成果報告会資料はこちらから見ることができます。

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