第4回通常総会が行われました(報告)

 市民放射能監視センター(愛称:ちくりん舎)の第4回通常総会が予定通り立川市高松学習館(第2教室)で2017年5月28日(日)13:30-16:30 に実施されました。

    ちくりん舎の現状報告及びちくりん舎団体会員からの活動報告会のあと総会で以下の報告、計画が承認されましたこと、ご報告致します。
                 ・2016年度事業報告、会計報告、監査報告  
                 ・2017年度事業計画(案)、予算(案)

(注)団体会員からの活動報告については別途ご報告する予定です。

  

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6月4日(日)フクロウカフェやります ―どなたでも参加可能-

※拡散歓迎

6月4日(日)13:30~ フクロウ・カフェ - どなたでも参加できます -

フクロウ・カフェ チラシはこちらから

原発再稼働・汚染の拡散・除染土再利用。いろいろな疑問や不安、 私はこう思う、私たちに何ができるのか、などなどみんなでお話しませんか?

どうぞお気軽にご参加ください。

●日時:2017 年 6 月 4 日(日)  13:30~16:00 頃(開場 13:15)
●場所:フクロウの会事務所(飯田橋駅 5 分:311 市民プラザ内)
新宿区下宮比町 3-12 明成ビル 302 号 
(不明な場合 090-8116-7155 阪上まで)
●参加費:300 円(お茶・お菓子付き)
マイカップ持参も歓迎です❤手ぶらでも OK!
●テーマ  浪江町山火事のリネン吸着法による調査について
        安定ヨウ素剤の事前配布を求めて  など
●ファシリテーター:阪上  武(福島老朽原発を考える会代表)
               青木  一政(福島老朽原発を考える会事務局長)

♪福島老朽原発を考える会(略称:フクロウの会)は放射能汚染や事故の心配がなく、放射性廃
棄物を生み出さない社会をめざして首都圏で活動を続けて来た団体です。 2011 年 3 月 11 日
の福島原発事故以降、脱原発の運動に加え、人々への被ばくが少しでも少なく抑えられるよう
情報提供・放射能測定・国や自治体への働きかけなどを行っています。
♪フクロウの会ではボランティアスタッフ(学生他)を募集中☆
下記までご連絡お待ちしています。

福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
連絡先:fukurounokai@gmail.com  
TEL: 03-5225-7213    FAX:03-5225-7214 
ブログ:http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/
〒162-0822  東京都新宿区下宮比町 3-12 明成ビル 302 号

 

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第4回ちくりん舎通常総会(ご案内)

ちくりん舎会員の皆様へ

 市民放射能監視センター(愛称:ちくりん舎)の第4回通常総会を下記の要領で開催しますので、是非ご参加下さり ますようお願い致します。詳細は後日郵送及びeメールにてご案内いたしますが、 先ずは日程・場所・議題をお知らせいたします。皆様の予定に入れておいて頂ければ幸いです。               

 ・日時:2017年5月28日(日) 13:30-16:30
 ・場所:立川市高松学習館(第2教室)
 ・アクセス:
(1)JR立川駅北口より徒歩13分
       (2)多摩都市モノレール立川北駅より徒歩13分
                 (3)JR立川駅北口よりバスをご利用の場合、
                   幸町団地・けやき台団地・村山団地・若葉町団地行き等に乗車し、最初の停留所「高松町3丁目」で
                      下車、徒歩3分
    【議題】 ・ちくりん舎の現状報告
                 ・ 活動報告会(ちくりん舎会員)
                 ・2016年度事業報告、会計報告、監査報告  
                 ・2017年度事業計画(案)、予算(案)

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一関市「ごみ焼却施設の環境を考える」講演会でお話ししました

4月23日(日)に一関市狐禅寺市民センターで行われた講演会「ごみ焼却施設の環境を考える・・脱焼却に向けて」でお話をしました。

この講演会は一関市の「狐禅寺の自然環境を守る会」と「寺崎前地区の環境を守る会」の2つの団体の共催で行われたものです。

会場には一関市狐禅寺地区や寺崎前地区からの参加者をはじめ、岩手県盛岡市、宮古市、宮城県栗原市などからの参加者もあり総勢90名の方がありつまり盛況でした。

講演会で最初にちくりん舎副理事長の青木一政から「危険な放射能汚染ごみ焼却」と題した講演がありました。青木氏の講演は環境省や各自治体で進めている放射能ごみの焼却の危険性を分かり易く説明するものでした。

講演の2番目にたまあじさいの会の中西四七男氏から、東京日の出町のごみ処分場やその上に作られたエコセメント工場からの周辺の汚染実態などについて長年の環境調査に基づく実態のお話がありました。また一関市の処分場からの地下水の電気伝導度が極めて高い値であり汚染が問題であるとの指摘がありました。

講演の最後は環境ジャーナリストの青木泰氏からあらためのごみ焼却の問題と、それに対する対案としてごみのリサイクルの徹底で焼却ごみは十分の一に減らせるとの指摘がありました。

講演の後、会場そばの会議室で交流会が行われ、こちらにも30人程度の多くの方の参加がありました。参加者は一関清掃センター周辺で計画が持ち上がっている新焼却炉建設をどのようにしたら止めることができるのか、どのようにしてごみ焼却反対の世論を広げてゆくか、一関清掃センターや大東清掃センター周辺の汚染状況を調べるのにはどのようにしたらよいか、など具体的な課題について真剣なやり取りが行われました。

また、岩手県の各地や宮城県からの出席者もあり、今後の岩手県内の運動の連携や宮城県の活動との連携についても話合われました。

各地域で分散し孤立を感じている参加者もありましたが、このような場で連携することが確認でき参加者一同が今後に向けて大きな力を感じた集会となりました。

ちくりん舎、たまあじさいの会も今後、いろいろな形で連携と支援をしてゆくつもりです。

 

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「放射能の今2017」でお話をしました

2017年4月20日、東京都練馬のココネリで「放射能の今2017~子どもたちの未来のために私たちができること~」(主催:同実行委員会)が行われました。

北東京生活クラブ生協の会員のお母さん方などをはじめとして、約80名以上の方が集まり盛況でした。

私からは基調報告として「長期にわたる放射能汚染 尿検査の継続から見えてくること」と題してお話をしました。

当日の報告はこちらからダウンロードできます。
(ファイルが大きいので3つに分割します)

基調報告1
基調報告2
基調報告3

 

生活クラブ連合会品質管理部部長の槌田博氏からは「生活クラブの検査体制について」というお話がありました。

その後、講演者2名と生活クラブ組合員の當摩文子氏、前練馬区議会議員、練馬・生活者ネットワークの菊地靖枝氏、都議会議員、杉並・生活者ネットワークの小松久子氏とともに座談会を行いました。

生活クラブ連合会のしっかりしたポリシーのもとに進められている放射能検査体制の話や、子どもの健康を守るために検査を継続することの重要性、原発事故と放射能汚染の実態を忘れず行動してゆくことの重要性などが確認されました。

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第4回ちくりん舎シンポジウム(アンケート)

3月19日に行いましたちくりん舎第4回シンポジウムで頂いたアンケートをまとめましたので報告致します。先のブログ記事 ①第4回ちくりん舎シンポジウム(報告) )と併せてお読み頂ければ幸いです。なおアンケートにご協力頂いた方々には厚く感謝申し上げます。有難うございました。

第4回ちくりん舎シンポジウムアンケート                             

〇たいへん貴重なシンポジウムだったと思います。ぜひ続けられますようお願いします。

〇ちくりん舎の活動を初めて知りました。今後とも頑張ってほしいです。今日はとても良い企画を有難うございました。

〇被ばく問題と「心の除染」、福島を取り巻く問題を聞くことが出来て有意義でした。

〇いいシンポジウムでした。「隠される被ばく」に惹かれて、とても考えさせられました。

〇実情を知ることが重要だとこれほど感じたことはありませんでした。何が正しくて何が間違っているか一言で言えなくなりました。

〇昨日、郡山の県民大会に行ってきました(一度福島に行かねばと思っていました)。東京にいると、風化させる動きやオリンピックまでにアンダーコントロールしているという状態を作らされていると感じます。東京の人間が使う電力を福島から持ってきて危険だけを置かされている被災地福島を忘れてはいけないと思います。

〇福島原発事故6年目、福島県内でも事故は終わったものと受け止めたい人が増えているように感じます。「被ばく」の問題を正面から取り上げる機会が無いからだと考えています。今回ここでしか聞けない話、原発事故や放射能に関心のある人がたくさん居ることが再認識でき、貴重な時間でした。有難うございました。  

〇なぜ被災者が苦しみを抱え悩まされ続けなければならないのか。非難の自由、保証が無い、国が責任を持たない、それらの下で現実をリアルにお聞きすることができました。身につまされました。有難うございました。

〇お三方の話はいずれも「来て聞けてよかった」と思いました。 水爆実験;日本の漁船との関係(第五福竜丸だけではないということ)がネーミングによって「隠される」こと分かって分かって特定避難勧奨地点:伊達市ではそういうこと(行政による児童に対する差別)になっていたとは知りませんでした。 隠される被ばく:愛澤さんは話しにくかったかも・・。

〇お三方とも時間が足りないと思うくらい内容の濃いお話で有難うございました。ビキニでの被ばくがきちんと調査がされずアメリカからの見舞金で終わらされてしまったことがその後の広島長崎の被爆者援護も含め原発への「安全神話」に繋がっていってしまったことを考えさせられました。また愛澤さんのお話はいろいろ考えさせられました。

 〇今回は第五福竜丸展示館で働く知人からの情報で参加しました。私自身オセアニア地域を研究していますので、核実験の影響については知っていましたが、同様のデータの改ざんや隠ぺいが福島原発事故の後に日本でも起きていることが残念であると共に怒りを覚えます。  

〇愛澤さんの話、ふだんあまり聞けない話を聞けてよかったです。福島に戻られる方の思いがまだまだ分かってなかったと痛感しました。ただ井戸川さんの言葉は愛澤さんが思われるほど一方的ではない、もっと被害者の間で分かり合えるはずだと思います。一緒になって闘う相手は別にいると。

〇いろんな立場の率直な話を聞くことができました。どうしようもない汚染ですが、でも生きていくためには quality of life も必要と思います。暗くなりがちな人生ですが、ポジティブな生甲斐といいますか、やはり明るく前向きに生きないと楽しくない。安心できる世の中にならねばと思います。  

〇黒川祥子さんの『「心の汚染」という虚構』の担当者ですが、ちくりん舎さんには取材の過程でも大変ご協力を頂きましてお世話になりました。ちくりん舎さんの活動は大変意義深いものだと思います。大変だと思いますが、ぜひこれからも頑張ってください。とても有意義なシンポジウムでした。有難うございました。

〇黒川さんの「心の汚染」を読み伊達市の対応を知り非常に驚き直接お話しを聞きたいと思い参加しました。安田氏の水爆実験の話、愛澤さんの娘さん、そして家族避難の話、どれも知っておくべき貴重な内容でした。実際の話を聞くことの意味、そして考え続けること、そのことしか出来ないのですがそれが大事なことと改めて思う今日の集会でした。 

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第4回シンポジウム(動画)

シンポジウムの動画がアップされました。
当日取材に来られた三輪祐児さんのUPLANというインターネット放送です。
https://www.youtube.com/watch?v=AMeChZ1si6w

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第4回ちくりん舎シンポジウム(報告)

辻淑子さんfacebookより
https://www.facebook.com/tsuji.yoshiko

 昨日、飯田橋の東京しごとセンターで、第4回ちくりん舎シンポジウムが開かれました。
 3人のパネラーのお話は、いずれも心に深く突き刺さる内容でした。原発事故から6年。あまりにも不条理な今の状況に、改めて強い怒りを感じると共に、声を上げ続けることが「ひと」として生きる、ある意味当たり前の行為であるということを確認した集会でした。

 とても一言でまとめることはできない重厚な内容でしたが、あえて印象に残ったことを短く紹介します。

安田和也さん:都立第五福竜丸展示館主任学芸員
 1
「水爆の時代と第五福竜丸~被害の広がりを考える」
 広島・長崎の原爆投下を皮切りにおこなわれた核実験は、ビキニで23回、エニウェトク環礁で44回と言う、すさまじい数。エニウェトク環礁の島には、除染で削った表土を捨てコンクリートで覆った「原爆クレーター」と呼ばれ巨大な構造物がある。
 第5福竜丸が被ばくした1954年は、日本が「核の平和利用」に乗り出そうとしていた時代。読売新聞が第五福竜丸の事件をスクープできた背後には、その問題が絡んでいる。
 読売新聞はその後、、核の平和利用を訴える一面記事に、なんと第五福竜丸で被ばくした被害者の写真を大きく載せ、危険な核を平和に利用することこそが大切だと訴えている。(この記事については交流会で伺った話です)

黒川祥子さん:ノンフィクション作家
2
「『心の除染』を強いる町に生きる、親たちの6年~ICRPの優等生・福島県伊達市で何がおこなわれたのか」
 伊達市には、全村避難になった飯館村と変わらない深刻な汚染があったにもかかわらず、避難指定がされなかった。特に小国小学校区の汚染は深刻で、子どもたちを登校させることに保護者から強い反発があったが、校庭の表土を取るだけに終わった。全校生徒数十名の小さな小学校で対応は可能であったはずなのに・・・。
 その後、政府が出してきたのが、特定避難勧奨地点という制度。同じ地域の中で、1軒1軒、避難の対象になる家、ならない家を振り分けるという、めちゃくちゃな制度で、地域の深刻な分断を生んだ。(資料の、指定された家とされていない家が示された住宅地図を見ると、とんでもない制度であることが一目瞭然!)
 以上は、お話のさわりの部分です。
 
 黒川さんのお話を聞いて、この不条理な伊達市の実情をひとりでも多くの人に知って欲しいと、強く思いました。
 今年2月に出版された、黒川さんの著書「『心の除染』という虚構」(集英社)を、ぜひぜひお読みください!!  

愛澤弘子さん:浪江町在住時に被災
3
「福島原発事故から6年 被災者としての私」
 震災直後から避難に至るまでの克明なお話は、原発事故が起きると、一体どうなるのか、自分の身に降りかかったときどうなるだろうと、自分に引きつけて考えさせられるお話でした。
 避難先で娘さんに起きた変化、その結果、福島に戻ることを決意されたお話には、涙がこぼれました。「避難する、しない」の選択には、ひとりひとりの苦渋の選択があるということ。その辛さは、想像しても想像し切れるものではないことを、教えられました。
 また、愛澤さんが、現在、いわき市で野菜を育て、放射能測定をし、自分の基準で安全を確かめながら、食べて生活をしているというお話は、たいへん示唆に富んだものでした。
 「安全な食べ物とは何なのか」ということは、放射能が人体に与える影響と共に答えのでない問題ですが、だからこそ、事実を客観的に捉え、もっとみんなで考えを深めていく必要があるのだと思います。

 3人の講演者のみなさん、参加された方々、ありがとうございました! スタッフのみなさん、お疲れ様でした。今回も、できれば記録集を作りたいですね!

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フクロウ・FoEチャンネルで一関の焼却炉問題を話しました

フクロウ・FoEチャンネルで一関の焼却炉で汚染牧草焼却の問題のお話をしました。

見てください。

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60年前のビキニ核実験

ちくりん舎第4回シンポジウムのテーマにも関連する重要記事。

ビキニ核実験の被曝補償問題と戦犯釈放の裏取引があったとは驚く!!

http://news.yahoo.co.jp/feature/501

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第4回シンポジウムのご案内

3月19日(日)に第4回シンポジウムを開催いたします。奮ってのご参加をお願いします。
チラシはこちらからダウンロードできます
第4回シンポジウムちらし(表面) 第4回シンポジウムちらし(裏面)
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日の出町ゴミ処分場問題を振り返って~放射能とごみ問題を考える

フクロウFoEチャンネルに登録された映像です。ゲストに中西四七生さん(たまあじさいの会)、大沢ゆたかさん(立川市議)が出演されています。 

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事故から5年半―帰還困難区域の深刻な汚染状況

2016年10月に帰還困難区域内の調査を行なう機会がありました。福島県浪江町津島地区から避難されている方からの依頼があり、ご本人が自宅へ訪れる機会に同行させていただき周辺の調査を行ないました。

原発事故後極めて高線量のため通常は立ち入りが禁止されている帰還困難区域-浪江町津島地区は事故後5年半経過した現在でも凄まじい放射線量です。

しかし、政府は今年8月にこの帰還困難区域も今後5年間で避難指定解除を目指して「復興拠点」の整備を行う方針を発表しています。

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すでに除染の限界はあきらかです。またこの不十分な効果しか挙げられない除染でさえ、そこから生じた大量の廃棄物の処分が深刻な問題となっています。福島県だけでなく、周辺の県においてもその最終処分地の解決の目処は立っていません。このような状況で、新たに帰還困難区域で除染を行って避難指定解除を目指すというのは全く異常です。この現状を明らかにするために、空間線量率、土壌汚染分析などを行ないました。

また今回の調査のもう一つ狙いとして事故直後に家屋内に侵入したセシウムの濃度を屋内に堆積したホコリから推定することがあります。事故直後から家屋を締め切り、その後避難していて閉め切られた屋内にどの程度の放射能が侵入したかを測定することは大きな意味を持ちます。政府は原発の過酷事故の場合に屋内退避を計画しています。しかし今回の調査結果からは、築後8か月の高気密住宅の屋内でさえ高濃度のセシウムが侵入していることが明らかになりました。このことはいったん原発の過酷事故が起これば周辺の住民は被ばくを避けられないことを示しています。

ちくりん舎の学習会で使用した資料をもとに調査報告をまとめましたので紹介します。

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以下、資料の要点です。

5年半後の浪江町津島K氏宅周辺の汚染状況

・浪江町津島K氏宅周辺では椚平馬場牧場付近で4.34μSv/h、 大柿ダムまんまや前で5.98~11.98μSv/h、椚平B氏宅入口で4.77μSv/h(いずれも地上1m)である。屋外で24時間滞在を仮定すると38~105mSv/年間の被ばく量に相当する極めて高い線量である。

・椚平馬場牧場付近では地上1cmで3.51μSv/h、1mで4.34μSv/hと線量率の逆転状況がある。これは地表面(道路側溝)の汚染よりも周辺の森林からのガンマ線の影響が大きいことを示しており、道路、側溝、住宅周辺の除染のみでは線量低下は期待できないことを示している。

・まんまや前駐車場には黒い物質が存在し、サーベイメータは振り切れ(地上1cm)30μSv/h以上であった。

・イトヒバの木の根元の土壌汚染は286万Bq/平方メートル(換算係数65)に相当し、チェルノブイリ事故の基準では「特別規制ゾーン」に相当する。(K氏宅は2011年12月~2012年2月に国によるモデル除染実施済みである)

・K氏宅の屋内リビング、寝室では0.36~0.55μSv/h(1m高)、0.27~0.40μSv/h(1cm高)であった。1cm高より1m高の方が測定値が高い。これは床や床下からの影響よりも屋根や周辺の森林などからの影響を受けていると考えられる。

・K氏宅周辺と室内の空間線量をもとに文科省が被ばく計算に用いている屋外8時間、屋内16時間滞在を仮定して被ばく量を計算すると年間21mSv程度の被ばく量となる。(屋内0.55μSv/h、屋外6.0μSv/hで計算)

 屋内に侵入した空気中の放射能推定結果についての考察

・天板4か所のホコリからはいずれも高濃度のセシウム134,137を検出した。この汚染は事故直後に屋内に侵入したものが大部分であると想定できる。再浮遊がないものとして計算すると、屋内に侵入したセシウム濃度は10~490Bq/m3(2011年3月時点推定)である。

・この家屋は2016年3月12日の屋内退避指示により、締め切り換気扇も停止している。それでもこれほど高濃度のセシウムが屋内に侵入していることが明らかになった(K氏宅は事故8か月前に新築した高気密住宅である)。原発の過酷事故後の「屋内退避」は、現実には吸引による内部被ばくを避けられないことを示している。

・今回の4か所の測定結果の推定は大きくばらついている。面積当たりで9倍、体積当たりでは約50倍の差がある。

・ばらつきの大きな要因として拭き取り効率の違いが想定される。スチール天板と冷蔵庫は塗装した鉄板であるが、土間板とリビングテーブルは木材である。 ATOMTICAによると、スミヤ法の拭き取り効率では非浸透性材料で50%、浸透性材料で5%となっており、10倍程度の違いはあり得る。http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-04-06-04

・その他の要因として、屋内空気の対流や風の流れによる再拡散と移動の可能性が考えられる。今後さらに同様なデータを収集して実態を明らかにしてゆく必要がある。

結論

・事故後5年6ヶ月経過した現在においても、今回調査した地域の汚染状況は極めて高い。今後もセシウム137の汚染が長く続く。

・空間線量は森林汚染からの影響が大きく除染は極めて困難である。

・これまでの各地での除染結果から、すでに除染の限界は明らかである。また不十分な効果しか挙げられない除染による廃棄物ですら最終処分地の解決の目処は立っていない。

・帰還困難区域に「復興拠点」を設けて除染や指定解除をする政府の政策は無意味である。除染や「復興」に当てる財源は被害者への賠償と生活再建に回すべきである。

・原発過酷事故後の「屋内退避」は屋内に侵入するセシウムをはじめとして希ガスや微粒子状の放射性物質の吸引による内部被ばくを避けられない。

・一たび原発事故が起これば広い範囲での住民の被ばくと地域の長期間にわたる深刻な汚染は避けられない。原発再稼働を止め直ちに脱原発の方向へ政策を改めるべきである。

 

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シンポジウムのご案内

シンポジウム 日ノ出の森からレッドカード

来る12月10~11日、シンポジウム「日ノ出の森からレッドカード」を開催します。奮ってご参加ください。

 シンポジウムポスター                 シンポジウムプログラム
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【報告】エナガの会学習会でお話ししました

10月16日(日)にエナガの会主催の学習会で放射能汚染と健康影響、尿検査の状況などについてお話しました。

エナガの会は千葉県柏市を中心に活動している市民グループです。柏市をはじめとする東葛地域も福島原発事故による放射能が降り注ぎ線量が高い地域です。

5月以降にエナガの会や放射能から子どもを守ろう関東ネットの皆さんの呼びかけで尿検査を行いました。今回は尿検査を受けた方をはじめとして20名以上の参加者がありました。

 

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茨木県牛久市からの参加者もあり、牛久周辺でも尿検査を進めたいなどの相談もありました。

フクロウの会ではエナガの会と連携して、今後も東葛地域や周辺でも尿検査を続けてゆく予定です。

 

— 参加された方々の感想をご紹介します。 —

●とてもわかりやすいお話ありがとうございました。

●活動ありがとうございます。見えない放射能を見えるようにしてくださって助かります。

●知り合いからフクロウの会、ちくりん舎の測定のことは聞いていたのですが、この目で確かめるまではと思っていました。今日お会いして話を聞いて大変勉強になったとともに、ぜひ測定をお願いしたいと思いました。

●尿検査のことについてわかりやすくまとめられていてよかったです。

●尿などの人体からの排出物により、体内に侵入した放射性物質の状態が判明することがよくわかりました。

●測定ありがとうございました。測っていただいただけでなく、このように実際お話を伺う機会をいただけてとても良かったです。私は「乳歯を保存するプロジェクト」という活動をしており、このたびの検査結果をメンバーの皆でシェアして活用させていただいております。どうもありがとうございました。

●放射能の健康影響だけでなく、原発政策の日本や世界での状況、背景などすべて切り離して考えられない問題であるという視点で、偏りない情報提供に、団体への信頼が増しました。

●海などへの汚染が、今も続いている様子よくわかりました。

●尿検査をとりまく多くの状況、問題をからめて、視野広くお話いただいて、大変良かったと思います。着実な運動につなげていらしてすごいと思いました。こんな時期にこんなすばらしい会をやられてすばらしいですね!

●新聞等で原発関連の記事を読んでもよくわからないことが多いですが、今日のお話はどれも初めて聞くことも多くわかりやすかったです。尿検査の話は安心しました。

— — —

 

 

フクロウの会放射能測定プロジェクトでは、各地で被ばく低減の活動を進めている団体・個人と連携して尿検査やリネン吸着法による大気中粉塵の放射能測定などの活動を進めています。

自分たちの地域でも進めたいなどのご相談があればお気軽にお問合せ下さい。

フクロウの会/放射能測定プロジェクト  青木一政

fukurounokai@gmail.com  090-7245-7761

 

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尿検査を実施した方から嬉しい反応が

フクロウ通信(福島老朽原発を考える会のニュースレター)28号記事から

関西方面へ自主避難している方々の尿検査
~検査を実施した方から嬉しい反応が~

フクロウの会/放射能測定プロジェクトでは各地の団体・個人と連携して尿検査を継続しています。尿中のセシウムを測ることで体内への放射能の取り込み状況を把握し対策を考えることで、放射能の取り込みを減らして内部被ばくを減らすことができます。

今年度の尿検査の新たなこころみの一つとして、関西方面に自主避難している方々の尿検査を実施しました。検査を受けたのは5家族16名の方々でした。結果はいずれの方も不検出(検出限界0.02~0.05ベクレル/㍑)でした。

検査を受けられた方から感想のメールをいただきました。私たちの活動やそれを支えていただいている皆様にとっても励みになるものです。ご本人の了解を得て内容をご紹介します。

フクロウ通信28号

*** 家族全員で検査を受けたAさんからのメール(抜粋)***
結果は素直に喜んでいます。
学校給食は食べさせているので、その点は心配がありました。私たち親は、避難してからさんまなど北の魚を一切口にしていませんが、子供たちは給食で食べたりしていましたから。
「これまで主に福島県周辺で調査してきたため、水やコメ、野菜などに注意していても検出される方が多くいらっしゃるのが実態です。」・・・とのこと。この文を借りて質問をさせていただいてもよろしいでしょうか?

その原因はどのようにお考えですか?初期の被曝が大きかったということなのでしょうか? それとも、その地の汚染度がどうしても数値に表れてしまうのでしょうか?結果的に、避難さえできればよいのでしょうが、なかなか現実は大変です。幸いにも自営なので自力で仕事をつくってはいますが、借金は5年前の3倍くらいになっていますし、売り上げが当時を超えることはなく、厳しい経営は続いています。福島の家は潰えていくばかりで、帰宅修理は二の次で、こちらの生活でいっぱいいっぱいですね。

そんな中でも、今回の検査結果は、嬉しく なによりの支援となったことは確かです。私達の考えが間違いなかったのだと、証明していただいたようなものです。ありがとうございました。やはり、子供優先で動くことが正解なのですね。

昨今の震災が過去になりつつある社会情勢で運営の大変ななか、今回の無料検査をしていただきとても感謝しています。ありがとうございました。私達のデータが、これから福島でアクションを起こそうとしている家族の何か役に立つことがあればいいな、と考えつつ・・・。

*** Aさんの質問に返信した後、再びいただいたメールから ***
「事故後5年経ってもまだ尿から検出されるのは、食べ物や呼吸から放射能を含んだ土埃を取り込んでいることが考えられます。『食べ物の産地を変えた』『砂場遊びを控えた』等により、再検査で検出しなくな
る例もたくさんあります。食べ物、ホコリどちらかを一概に言うことはできません。人により原因は異なっている(あるいは両方)のが実態です」・・とのこと 興味深いですね。それだけ日常に近いところにあるということですね。

こちらにきて思うのは、福島ほど風が吹かないということです。冬にかかわらず、福島では常に上空に風が吹いていた印象があります。それにより、乾燥もしやすく、ほこりも舞い易いということもあるのでしょうね。空が青かったのは、そういうことだったのか・・と今になり 懐かしく 悔しく思う日々です。

今後より活動は厳しくなるものだと思います。ご自愛なさってください。ありがとうございました

追伸 一部訂正です。
「私達の考えが間違いなかったのだと、証明していただいたようなものです。ありがとうございました。やはり、子供優先で動くことが正解なのですね。」・・・とありますが正しくは「女房の考えが間違いなかったのだと、証明していただいたようなものです。ありがとうございました。やはり、母親の直感重視で動いたことが正解だったのですね」というところが正直なところでした(笑)

************** メール引用ここまで *************

最近の状況の中で各地に散らばっている自主避難者をはじめとして原発事故被害者は様々な困難を抱えています。そのような中で私たちの行っている尿検査が少しでも役立てば・・との思いから今回の検査を実施しました。尿検査は継続して実施中です。ご希望などあればお問合せ下さい。

fukurounokai@gmail.com 090-7245-7761 青木一政

【資料】Aさん一家の生活状況アンケートから
●コメは京都産、島根産。水は山の湧水。野菜は品種や季節により自家と地場(京都産)を主体として。
肉、魚の摂取は全体の1-2割以下。
●子どもの学校給食は昨年のリクエストを若干取り入れてもらえた?西日本産材料使用に、学校が今年か
ら言及開始。

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南相馬20ミリ裁判報告集会でガンマ線イメージングについて報告

9月28日、南相馬避難基準20ミリ撤回裁判第5回期日があり、その後の報告集会で、南相馬市の汚染状況について「ガンマ線イメージング調査」の報告をさせていただきました。

放射能汚染の実態を可視化することでよりリアルに把握できないか、というこころみです。

当日のプレゼン資料をアップします。

放射能汚染の可視化

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尿検査を支えるための募金活動

https://www.facebook.com/tsuji.yoshiko?hc_ref=NEWSFEED

お昼近くにあきる野東急前で、チャイるのネットの仲間たちと「子ども支援WEEK」の街頭募金をおこないました。
今年春の募金活動では、人々の関心が薄れているように感じられたのですが、今日はちょっと違いました! 

「私は広島出身で、原爆で何人も親戚が亡くなったのよ。放射能の影響は長く続からね。年金生活だからあまりお金がなくて…気持ちだけ寄付させてくださいね」という女性。
「頑張ってください」とお札で寄付してくださる方。
車いすで段差のある歩道を渡り、募金しに来てくださった男性。
などなど。

今も放射能の不安を抱えながら暮らしている被災地の現状や内部ひばくを知るための尿検査の必要性など、マイクで訴えたことが伝わったように思えてうれしかったです。

今回の「子ども支援WEEK」は明日までです。

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一ノ関と盛岡へ行ってきました

高江の緊迫する状況が気になりつつも・・。

9月11日、12日と一ノ関、盛岡へ行ってきました。

一ノ関では、汚染牧草(20,000ベクレル超えのもあります)を燃やす焼却炉周辺で 17年間もゴミ焼却炉の被害を訴えて反対活動をしてきた皆さんと一緒に、 焼却炉周辺の汚染調査と、学習交流会を実施しました。

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盛岡では「測る会」の皆さんと、これまた汚染牧草を燃やして いる焼却炉周辺の調査、学習会をやりました。dscf9721dscf9737

それぞれ、中心の人たちの年代や立場は異なりますが(地域の住民グループ、 子育てお母さん中心のグループ)、放射能問題がゴミ焼却問題と結び ついていることを改めて実感しました。 詳しくは10月2日予定の「規制市民&フクロウカフェ」でお話ししたいと思います。

青木一政

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高木基金15周年記念公開フォーラムでお話しすることになりました。

高木基金15周年公開フォーラムで事例報告とパネリストとしての登壇を依頼されました。

事例報告のプレゼンを作っています。これまでも何回か成果報告会、公開プレゼンでお話ししているので、何を話そうか・・悩むところですが・・。

3・11から5年間、どんな実情だったのかプロセスを話せば良いのかなと思いつつ考えております。
フクロウの会/放射能測定プロジェクトとしての立場ですが、ちくりん舎とも切り離せないので、ちくりん舎についても話をしたいと思います。

皆さんも是非、ご参加いただければ。第1部は無料、第2部の懇親会3000円です

 

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