9月22日(日)に第1回ちくりん舎シンポジウムが開催されました。
午前中の見学会には30名以上の方々が参加し、午後のシンポジウムは約100名の参加で盛況なものとなりました。ご参加された皆さまありがとうございました。
青梅駅午前10時半集合ということで参加者が十分集まるのか不安な面がありましたが、ほぼ予定とおりの申し込みがありました。
青梅駅から車でちくりん舎まで移動して見学会が行われました。ちくりん舎の居室は一杯でしたので、2グループに分かれて、測定器や測定作業の実際などについての説明と質疑を行いました。
質疑ではゲルマニウム半導体測定器の検出限界についてや、校正の方法など専門的な質問もでました。
約40分程度の見学の後、一行はちくりん舎の周辺の竹林や豊かな自然を少しだけ楽しんで、車で午後のシンポジウム会場に向かいました。
午後のシンポジウムは、ちくりん舎見学組に加えて、直接シンポジウム会場に訪れた人々を加えて約100名の参加となりました。
浜田理事長のあいさつ、青木副理事長からちくりん舎の設立経緯等についての紹介の後、島薗進氏による「いのちを切り捨てる科学からいのちを守る科学へ」と題した記念講演が行われました。
島薗氏は祖父も父も医者で、東大入学時には医学部を目指していましたが、東大医学部紛争が起こり医学部の体質が問題となるなかで、いろいろ悩み文学部に進み宗教学を学んだことを話されました。
福島原発事故後、学術会議や政府、いわゆる「御用学者」達の見解が偏ったものであり、人々から信頼を失う状況を見て、なぜそのようになるかを網羅的に研究された中身をお話されました。
いわゆる「御用学者」は日本国内だけでなく、国際的にもICRPやIAEA、WHOなどで主要な地位を占めている国際的「御用学者」がいて、それらが非常に親密な関係にあることを話されました。
特に氏が強調されていたのは、90年代頃からの大学の独立法人化により、研究者が自ら研究費を確保しなければならなくなった状況のもとで、研究がカネにより支配される傾向が強まったことを強調されていました。
記念講演の後、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)の青木、たまあじさいの会の中西氏からそれぞれの活動についてのプレゼンがあり、その後、フロアからの質問やプレゼンター、島薗氏からのコメントがあり活発な議論が行われました。
シンポジウム終了後も茶話会が開かれ、日本の独特のゴミの焼却処分の問題点、官製談合で進められるゴミ焼却場建設が原発と同じような構造であること、焼却場建設から地元をどのようにして守るかなど、突っ込んだ話も行われました。
文責:aoki
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