放射能汚染実態をイメージ画像化-南相馬市・富岡町調査報告

ちくりん舎では仁木工芸(株)の協力を得て、放射能汚染状況のイメージ画像化を狙いとした調査を行いました。

報告書がまとまりましたのでアップします。ファイルが大きいため、2つに分けて

アップします。

南相馬・富岡調査(2016.7.20-22)報告-01

南相馬・富岡調査(2016.7.20-22)報告-02

調査目的
福島県南相馬市原町区など周辺汚染の高い場所で、民家周辺の汚染実態をガンマ線イメージングカメラ(GeGI)を用いて汚染実態が可視化できないか調査。
福島県富岡町などの除染ゴミ仮設焼却炉の煙突・煙道などの汚染実態を、GeGIで可視化できないか調査。
福島県飯館村蕨平周辺の土壌汚染、河川水汚染などの実態調査。(2015年8月からの継続調査)

調査参加者
ちくりん舎:浜田和則、青木一政
たまあじさいの会:中西四七男、安藤隆 他2名
南相馬・避難勧奨地域の会:小澤洋一
風下の会:深田和秀
フランス市民放射能監視NGO-ACRO: David Boilley

測定機材協力(仁木工芸(株)):斉藤純

調査の背景
南相馬避難基準20ミリ撤回訴訟支援 軒先と庭の真ん中測定で避難指定解除。 実際には生活圏のいたるところにホットスポットがある。 数値だけでは裁判官への説得力が不足。 ⇒汚染状況を可視化できないか。
各地での放射能汚染ゴミ焼却の中止 東日本各地で放射能汚染ゴミの焼却。 焼却炉のバグフィルターは放射能を回収できない。 焼却炉周辺での環境影響・健康影響が避けられない。 ⇒バグフィルターからの放射能漏れを実証できないか。

まとめ
・今回調査に用いたガンマ線イメージングカメラGeGIは環境条件が良ければ、放射能汚染源(今回はセシウム137に注目した)の分布状況と特定に使用することができる。
・GeGIでは汚染源周辺の線量率は測定できない。イメージ情報とサーベイメータ、表面汚染計などを併用することで効果が期待できる。
・視覚的に表現できることは、実態把握をする上で有力な手段となりうる。
・カメラの特性を理解していないと誤判断もとなる可能性もある。特に、カメラ後方からの散乱(コンプトン)も拾っているので注意が必要。
・特定方向からの放射線の検出効率を上げるコリメータを使用できれば、更に効果的な測定が期待できる。

以上

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