(3日目午後)
午前中の台北市内での記者会見の後、新幹線(台湾では「高鐵」
というらしい)で高雄まで移動。約1時間30分の移動でした。
高雄で訪問したのが「放射線モニタリングセンター」。台湾原子
能委員会(日本で言えば原子力規制庁か)の下部組織で台湾全土
の放射線モニタリングや環境、食品中の放射能分析を行っている。
日本から輸入される食品もここで測定している。
にこやかな顔で迎えてくれたのが、モニタリングセンター主任の
徐明徳氏と組長の黄禎財氏。福島県環境放射線センターも訪問した
ことがあるが、それと比べるととてもリラックスした関係。福島の
今という特別な状況がそうさせているのか、国民性の違いなのか。
台湾全土の放射線モニタリング施設の見学、ゲルマニウム半導体
測定器による検査、液体シンチレータによるストロンチウム検査
の設備などを見学した。
その後がここを訪れた本題。ちくりん舎で測定したコメ、お茶、
粉ミルクなど10検体を持ち込んで、こちらでクロスチェックを
してくれないかとのお願いをしたのだ。(クロスチェックとは同じ
検体を別々の機関で測定してその結果を突き合わせ確認すること)。
事前に今回のツアーをアレンジしたジェイさんから申し込んで
あったようで、なんなくOKが出た。というより、「どうぞどうぞ
私たちも大変興味あります」的な対応であった。
実際にオペレーションしている若い研究者が早速内容チェックを
するなど、技術者、研究者として興味津々でことに当たるよう
動きを見せてくれた。
福島県放射線センターでクロスチェックを申し込んだことはないが
このような対応をしてくれるとは想像できない。台北の核能研究所
や議会でも感じたことだが、全般に官僚や政府サイドの研究者が
市民の動きにとても理解がある(ように見える)。この違いはなん
なのだろうか。
クロスチェックはしばらく時間がかかる。結果が出てくるのが
楽しみだ。 (続く)
convert this post to pdf.