台湾訪問記(その7)

(3日目午後)
午前中の台北市内での記者会見の後、新幹線(台湾では「高鐵」
というらしい)で高雄まで移動。約1時間30分の移動でした。

高雄で訪問したのが「放射線モニタリングセンター」。台湾原子
能委員会(日本で言えば原子力規制庁か)の下部組織で台湾全土
の放射線モニタリングや環境、食品中の放射能分析を行っている。
日本から輸入される食品もここで測定している。

にこやかな顔で迎えてくれたのが、モニタリングセンター主任の
徐明徳氏と組長の黄禎財氏。福島県環境放射線センターも訪問した
ことがあるが、それと比べるととてもリラックスした関係。福島の
今という特別な状況がそうさせているのか、国民性の違いなのか。

台湾全土の放射線モニタリング施設の見学、ゲルマニウム半導体
測定器による検査、液体シンチレータによるストロンチウム検査
の設備などを見学した。

その後がここを訪れた本題。ちくりん舎で測定したコメ、お茶、
粉ミルクなど10検体を持ち込んで、こちらでクロスチェックを
してくれないかとのお願いをしたのだ。(クロスチェックとは同じ
検体を別々の機関で測定してその結果を突き合わせ確認すること)。

事前に今回のツアーをアレンジしたジェイさんから申し込んで
あったようで、なんなくOKが出た。というより、「どうぞどうぞ
私たちも大変興味あります」的な対応であった。
実際にオペレーションしている若い研究者が早速内容チェックを
するなど、技術者、研究者として興味津々でことに当たるよう
動きを見せてくれた。
福島県放射線センターでクロスチェックを申し込んだことはないが
このような対応をしてくれるとは想像できない。台北の核能研究所
や議会でも感じたことだが、全般に官僚や政府サイドの研究者が
市民の動きにとても理解がある(ように見える)。この違いはなん
なのだろうか。

クロスチェックはしばらく時間がかかる。結果が出てくるのが
楽しみだ。 (続く)

 

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