汚染牧草などの焼却試験を進めている宮城県大崎市内3か所のクリーンセンター周辺でリネン吸着法による監視を続けています。
焼却試験差止を求める裁判の証拠としてちくりん舎測定のデータが提出されました。裁判長は事務組合側に本件に関して見解を求めましたが組合側は「意見無し」と反論していません。面白い展開になってきました。
本日2月27日、毎日新聞宮城版が丁寧に報じていますので、ご紹介します。新聞記事ですので冒頭部分を紹介引用します。
また、裁判証拠として提出したデータと報告書も合わせて紹介します。
東日本大震災 福島第1原発事故 「セシウム漏れ証拠」提出、
審尋で住民側 汚染牧草焼却、中止求める仮処分 /宮城
毎日新聞2019年2月27日 地方版より(部分)
東京電力福島第1原発事故による放射性物質に汚染された牧草の大崎地域広域行政事務組合による西部玉造クリーンセンター(大崎市岩出山)での試験焼却中止を求める仮処分申し立てで、第3回審尋が26日、仙台地裁であった。非公開で行われたが、住民側は「放射性物質が漏れていることをかなり高い確度で示す証拠」として提出した、センター周辺で布をつるして大気中の微小なほこりを集める「リネン吸着法」による調査結果を説明したという。【山田研】
調査は、NPO法人市民放射能監視センターちくりん舎(東京都)が、試験焼却に反対する住民と実施した。大崎地域広域行政事務組合が試験焼却を開始した昨年10月15日、同センターなど3焼却施設周辺の民家のベランダや畑など計29カ所にリネンをつるし、今年1月6日に回収。現在、表面に付着したセシウム137の測定を進めている。
このうち、同センター周辺では、半径4・5キロ以内の江合川沿いの谷筋9カ所(このうち1カ所は期間中に外したため比較対象外)につるした。ちくりん舎の青木一政・副理事長によると、1平方メートル1時間当たりのセシウムの濃度は同センターから東北東側が0・02ミリベクレル、南側が0・05ミリベク レル、北西側2カ所はともに同0・09ミリベクレルだった。しかし、センターからほぼ真東の地点は0・28ミリベクレルと最高濃度を計測した。南東側3カ所はセンターから近い順に0・16~0・11ミリベクレルだった。
一方、センターから北西へ約5キロの江合川北側にある気象庁のアメダス川渡(かわたび)で、リネン測定と同期間に観測された1時間ごとの16方向への風向を分析。無風の「静穏」を除く1671回中、東向き(西風)が最多の20・1%、東南東向きが16・6%と続く一方、南向きから時計回りに南西向きまで3方向と北西から北東向きまでの5方向の風の割合はいずれも5%未満だった。
青木氏は、風下だった回数が多かった東や南東側につるしたリネンから検出されたセシウムの濃度が、風下の回数が少なかった南側や東北東側のそれよりも2倍以上高かったことなどから、「試験焼却の有無にかかわらずセシウムが煙突から放出された疑いが強い」としている。
・・・以下 同紙記事をご覧ください。
証拠として提出したネン報告書はこちらからダウンロードできます
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