録画と資料アップしました:<オンラインセミナー>福島第一原発汚染水被ばく事故で問われる東電の責任

12月19日、FoE Japanとフクロウの会共催で<オンラインセミナー>福島第一原発汚染水被ばく事故で問われる東電の責任が開催されました。

ジャーナリストのまさのあつこさんによる、本件事故を中心に最新情報も織り込んだ解説のあと、元プラントエンジニアでフクロウの会の青木一政さんから、本件事故を通じて明らかになった東電の体質的な問題の解説がありました。

フクロウFoEチャンネルでZOOM録画が公開されましたのでご紹介します。

また、発表者の資料も下記からDLできますのでご活用してください。

まさのあつこさんのプレゼン資料はこちらからDLできます。

青木一政さんのプレゼン資料はこちらからDLできます。

 

 

 

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<オンラインセミナー>福島第一原発汚染水被ばく事故で問われる東電の責任

オンラインセミナーのお知らせ

福島第一原発・汚染水被ばく事故-問われる東電の責任

https://kiseikanshi.main.jp/2023/12/11/122222-2/

12月19日(火)19:00~20:30

Zoomにて行います。以下から登録してください

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZEtduGprjsvHtbrS44GiZhFnm8fN8PSNE5H

福島第一原発の汚染水の処理設備で廃液が飛び散り、作業員が被ばくする事故は、飛散した水の量や関係する作業員の人数など、記者の追及により次々と訂正される状況が続いていますが、ずさんな工程管理が行われていた実態がようやく明らかになってきました。柏崎刈羽原発の再稼働で問題になっている東電の原発を運転する能力にも関わる問題です。

東電記者会見の場で追及を続けるジャーナリストのまさのあつこさんと、製造プラントの工程管理を知る元技術者でフクロウの会事務局長の青木一政さんにお話を聞きます。

12月19日(火)19:00~20:30

お話 まさのあつこさん(ジャーナリスト)

   青木 一政さん(フクロウの会:元技術者)

主催 FoE Japan 福島老朽原発を考える会(フクロウの会)

 

Zoomにて行います。以下から登録してください

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZEtduGprjsvHtbrS44GiZhFnm8fN8PSNE5H

 

よろしくお願いします。

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南相馬の野菜栽培農家を訪問-ヒアリングと検体採取

10月20日、南相馬市原町区の野菜栽培農家さん6軒を訪問してヒアリングと検体採取をしてきました。

「新宿御苑への放射能汚染土持ち込みに反対する会」と「放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会」共催で福島の汚染土(除去土壌)中間貯蔵施設やイノベーションコースト構想施設を見学するツアーに参加。ツアー終了後、ちくりん舎からの参加者3名で南相馬へ1泊し、南相馬で放射能汚染を調査している小澤洋一さんの案内で実現したものです。

調査の目的は「高木基金22年度助成成果報告会」での発表で、南相馬住民の方の尿検査アンケートで「野菜自家栽培」と答えた方が、比較的高い値を示す傾向が見られたため、これが野菜摂取によるものか、農作業等によるセシウム粉塵の吸入によるものかを明らかにすることです。結果は、これからの分析を待たなければなりませんが、本報告では、訪問の様子を紹介します。ーー以下、FB記事をもとに若干の追加訂正をしたものですーー

イノベツアーで小高まで行ったので、ちくりん舎の3人と台湾から来たジェイさんは1泊延して南相馬へ。目的は尿検査で比較的高めの傾向を示した自家栽培野菜を食している農家さん6軒の訪問ヒアリングと畑の土、栽培野菜のサンプリング。

 

 

小澤洋一さんが同行してくれました。皆さん気さくに、親切に対応してくれました。こういうことが出来るのも、20ミリ基準撤回裁判で築いた人間関係、信頼感だと思います。汚染された土地で暮らさざるを得ず、眼の前の畑で野菜を作って食べる。尿検査でセシウムが出たからと言って、調べに来られたら、普通は心穏やかではないはず。


でもそれぞれの事情や最近の健康状態、お互いの変わり様(20ミリ裁判提訴から、かれこれ10年、お互いに歳をとりました)も含めて親戚を訪ねたような雰囲気。上がってお茶を飲んでいけとすすめられましたが6軒回るのでそれはさすがにできませんでした。

いろいろ話して吐き出したいこともきっとあったと思うと少し残念。このような関係が築けただけでも20ミリ裁判はムダではなかったと、つくづく思います。

詳細の結果は未だどちらとも断言できませんが、お一人だけ「野菜自家栽培」ではないのに、24時間尿からのセシウム排泄量が高い方がいらっしゃいました。その方は家の前に大きな花壇があり、花の世話で草むしりなど、ほとんど毎日2-3時間庭にいるとのことでした。その大きな庭の向こう側に道路があるのですが、ダンプトラックの往来が田舎道にしては激しいのです。聞いたところ、山に採石場があり、復興工事などで砕石場へ向かうダンプが多いとの話です。ダンプが通れば目に見えない細かい粉塵が舞い上がります。おそらくこれを日常的に吸い込んでいる結果に間違いありません。

やはり現地へ行ってみての調査の重要性を再認識しました。

 

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汚染土(除去土壌)再利用反対!ちくりん舎福島ツアー報告①(2023/3/14)

新宿御苑と所沢市に汚染土(除去土壌)再利用実証事業計画が明らかになったことから、ちくりん舎では、除去土壌中間貯蔵施設見学と所沢、新宿御苑、所沢市の「実証事業」予定地を回るツアーを3月14-17日に実施しました。

諸事情により大変遅くなり、その間に汚染水海洋放出など、新たな事態も進んでしまいましたが、記録として残しておくことが大切と考え順次アップして報告することにしました。

1回目は3月14日、福島県南相馬市小高の「希望の牧場」、ふくいちモニタリングプロジェクトの皆さんとの交流の内容です。

ふくいちモニタリング(ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト)は活動費カンパを募っています。毎月1回1週間、完全ボランティアでの測定は大変な作業ですが、貴重なデータを残してくれています。是非ご協力を。

http://www.f1-monitoring-project.jp/kampaniya.html

<支援金:受付窓口>
●ゆうちょ銀行からのお振り込み先口座番号:10390−96421651
口座名称:ふくいちモニタリング・プロジェクトカナ呼称:フクイチモニタリングプロジェクト
●他の金融機関からのお振込み先店名:〇三八(読み:ゼロサンハチ)店番:038
預金種別:普通預金口座番号:9642165
***************************
ふくいち周辺環境放射線モニタリング・プロジェクト

 

 

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大崎市放射能ごみ焼却住民訴訟で不当判決

 10月4日、仙台地裁において大崎市農林業系放射能汚染廃棄物の一斉焼却の中止を求める住民訴訟第一審の判決言い渡しがありました。判決は「原告らの請求をいずれも棄却」するという不当判決でした。

 争点は以下の三点でした。原告らの住民組織との①覚書違反、②申し合わせ違反、③放射能汚染ごみ焼却により周囲に放射性セシウムを含んだ微小粒子が拡散することによる人格権侵害(平穏生活権)、①の覚書について、「重金属物質を含まない」という文言がある点について、セシウムは重金属に当たらない、という極めて形式的判断でこれを退けました。②の覚え書き「機能・設備を変更する場合は住民の合意を得る」に対して、放射能ゴミ焼却はそれに当たらないと、これも極めて形式的判断で棄却。また同申し合わせの「住民から不安・疑問が出された場合は直ちにその改善に努めます」という文言についても、努力義務を定めたものにすぎないとしました。③の放射性微粒子の拡散により住民の平穏生活件が侵されているという主張に対しては、環境省やICRPの主張を鵜呑みにして権威にすがって棄却。原告が主張した放射性微粒子の吸入による内部被ばくの危険性についての科学論争には、踏み込むことを避けました。

 また、原告の主張で実現した、実際の放射能ごみ焼却中の排ガス検査(環境省の定めた「公定法」の時間延長)結果で、ばいじんが被告側の依拠する国立環境研大迫論文の3~12倍漏れていることが判明、環境省の説明の99.9%捕捉論の根拠が崩れたにもかかわらず、そのことを無視しています。

 原告団は、本判決が「穴だらけ」のものであるとして、即刻控訴することを表明。原告団長も即刻控訴することを表明しました。

 原告団・弁護団声明はこちらからDLできます。
 判決文(個人情報抹消済み版)はこちらからDLできます。(2023.10.6追記)

 青木正芳弁護団長からは、覚え書きや申し合わせは、いずれも公害防止のためのもの。締結当時の経緯、趣旨、目的に沿って理解しなければいけないと指摘。だから玉造CCでダイオキシンが問題になった時、覚え書きの趣旨に沿って止めたではないか。裁判所は放射能の問題になると対応がおかしくなる…どうしてこうなるのか、と指摘されました。

 バグフィルタからの微小粒子漏れ、実際の焼却炉での公定法の時間延長による排ガス調査など、技術面で全面的に協力してきた、ちくりん舎・青木一政にも発言を求められ、「汚染水の海洋放出、汚染土(除去土壌)の全国での再利用など、政府は放射能ばらまきを本気で進めている。薄めて流せば害はない、というのは20世紀の考え方だ。地球規模で人間の活動による影響がでている。私たちの主張は横断幕にある「放射能 拡散させるな!」ということそのものだ。環境省が根拠とする大迫論文の99.9%捕捉論が、原告主張の方法でデータで突き崩したことは大きな成果だ。こうした積み上げの元に控訴審でも共に頑張りましょう」との発言をしました。

 

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高木基金22年度助成成果報告会で発表しました

9月17日「高木基金22年度助成成果報告会」において、「福島原発事故による放射能汚染地域に住む住民の尿検査による内部被ばく実態調査」というタイトルで報告させていただきました。

当日は、ネット環境の問題でオンライン視聴者には、一部音声が途切れるトラブルがあったようですが、基本的にプレゼン資料の読み上げなので、資料を読んでいただければ理解はできると思われます。

いずれ、高木基金のサイトでも、資料やZOOM録画が公開されると思われますが、こちらからも資料をダウンロードできるようにしましたので、ご関心のある方はDLしてご覧ください。

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【報告】ちくりん舎オンライン学習・懇談会「福島復興の暗い闇」

9月8日ちくりん舎オンライン学習・懇談会「福島復興の暗い闇」が開催されました。

当日は約40名のご参加がありました。参加されたみなさまありがとうございました。

ちくりん舎の青木から、福島第一原発汚染水海洋放出に関する問題点の説明があり、その後、放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会の和田央子氏が、政府のずさんな放射能ごみ処理の問題点、「福島イノベーションコースト構想」なるものの実態を説明されました。

イノベ―ションコースト構想とは原発事故被害者への補償や救済を置き去りにしたまま、有り余る「復興予算」に群がる企業群(なんんと東電下請け企業や東電出身者も暗躍している)や政府系NPOなどが数々のハコモノ建設推進、その中には軍事研究と関連するようなものまで含まれていることなど、まさにショックドクトリンそのものであることを説明されました。

また若者をターゲットに絞って巨額の金を使った「安全」「復興」キャンペーンがすすめられていること。そして、なんと、これらの構想の下敷きになっているのが、米国でプルトニウム生産と水爆開発を行って汚染された地域を「復興」と称して汚染処理はそのままに「新たな街づくり」進めた「ハンフォオード・モデル」であることなどが報告されました。ち密で広範な調査に基づく氏の報告は大変貴重なものでした。

◉当日のZOOM録画はこちらからご覧になれます。

◉和田央子氏のプレゼン資料はこちらからDLできます

◉当日参加された皆さんからのアンケートを、ご本人の了解を得て紹介させていただきます。
 こちらをクリックしてDLできます。

 

 

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汚染水海洋放出に抗議!

汚染水海洋放出に抗議!を作成、ちくりん舎ニュース33号送付(同封)等で配布いたしました。

 

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大気浮遊塵中のセシウム濃度推移グラフ

2022年度(~2023.3月)までデータ更新しました。
大気浮遊塵中のセシウム濃度推移グラフ(2017~2023.4)
   no1-20     no21-42     
(容量限界のため2分割にしています。)          

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ちくりん舎ニュース第33号を発行しました

ちくりん舎ニュース第33号を発行しました 
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9・8(金)19:30 ちくりん舎オンライン学習・懇談会「福島復興の暗い闇」

ちくりん舎オンライン学習・懇談会「福島復興の暗い闇」

◉お話し:「福島復興の暗い闇」 放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会 和田央子氏
◉日時:9月8日(金)19:30~21:30頃まで(19:15頃から開場します)
◉形式:ZOOMによるオンライン
◉申込方法:こちらから必要事項を登録してください。締め切り9月8日(金)12時
◉登録された方には当日17時頃にZOOMアドレスをメールにて送ります。
◉参加費:無料

 8月24日福島第1原発の汚染水の海洋放出が始まってしまいました。「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」と福島県漁連と文書での約束を一方的に破棄するものです。汚染水放出は「福島の復興と廃炉に不可欠」という説明には全く正当性はありません。国際的理解も得られていません。岸田首相は「聞く耳」を持たない民主主義の破壊者であることを明らかにしました。

 汚染水の海洋放出だけではありません。放射能ごみの焼却、放射能汚染木を燃料とする木質バイオマス発電、汚染土の再利用等々。被災者・被害者を置き去りにし、その心を逆なでするような放射能ばら撒き政策が進められています。

 原発事故被害者の置き去り・切り捨てと表裏一体をなすものが、現在福島県で進められている「イノベーション・コースト構想」です。福島原発事故の後始末として膨大な復興予算を使って実際は何がすすめられているのか。早くからこの問題を調査し発信されている和田央子氏のお話を聞き考えてみましょう。

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7月19日盛岡市でお話ししましたーバグフィルタでは有毒微小粒子の拡散を防止できないー

7月19日盛岡市内で「ごみ処理問題を考える8市町連絡会」主催による勉強会が開かれました。

主催者からの依頼で「バグフィルタでは有毒微小粒子の拡散を防止できない~放射能ゴミ焼却裁判の経験から~」と題してお話ししました。

 

 盛岡市周辺の8市町ではゴミ焼却施設を統合化する計画がすすんでいます。1日当たり500トンのゴミを焼却します。地元推進派からは2021年2月「絶対に溶融炉」を条件に受入れ表明されています。

炉型については今年2月に設立された盛岡広域環境組合の施設整備検討委員会で検討することになっています。これまで頑なに一日焼却量500t(災害ごみ50トン含む)としていましたが、昨年11月のごみ処理広域化推進協議会への公開質問状に対する回答では、今後の人口減少、ごみ減量により約360t(災害ごみは含まれていません)になると回答しています。

しかも盛岡市街地から数キロの場所8市町の施設が老朽化しているという訳でもないようです。サーマルリサイクルとか謳っていますが発電や温水利用の計画はハッキリしません。8市町からゴミ収集となると輸送にかかるCO2排出や交通問題、近年多くなった大雨による災害のリスクよるも出て来ます。どうして現職市長は統合化、集中化、巨大化にこだわるのでしょうか?

何やら原発推進や福島復興と同じような匂いがプンプンします。

私が発表したプレゼン資料はこちらからDLできます。

 

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SAVE the 御苑デモ!ー汚染土も汚染水も拡散しないで

6月4日(日)に「SAVE the 御苑デモ!」が行われました。

新宿駅東口アルタ前から出発。新宿歌舞伎町前の靖国通りを新宿御苑を目指して100人以上が参加。新宿御苑を訪れた人や新宿駅周辺の多くの人に、環境省が計画している福島県の除染土(汚染土)の新宿御苑への持ち込み(実証事業)に反対を訴えました。

道行く人々のほとんどがこの計画を知らないようで、外国人も含め注目を集めました。

デモスタート前にはちくりん舎からも少しだけアピールさせていただきました。中間貯蔵施設では既に埋立の終わっている汚染土をわざわざほじくり返して「実証事業」と称して新宿御苑など首都圏でのバラマキを踏み台にして全国に放射能汚染土をばら撒く計画の危険性をお話ししました。

同じく実証計画が発表された所沢からも駆け付けた仲間からのアピールがありました。

反対行動は今後も続きます。是非ご注目と御協力を!

新宿御苑への汚染土持ち込みに反対する会のツイッターをフォローしてください。

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大崎市放射能ごみ焼却住民訴訟が結審(その2)

 前回に引き続き、大崎市放射能ごみ焼却住民訴訟最終口頭弁論期日の報告です。

 本裁判の主要争点は、大崎市の一般ごみ焼却施設(3箇所)において、8000Bq/kg以下の汚染稲わら、汚染牧草等の焼却が、地元自治会や水利組合との協定違反に当たるかどうか、という法的争点に加え、放射能ごみ焼却によりセシウムを含む微小粒子の周辺への拡散が、がんやそのたの疾病リスクを高めるため周辺住民の平穏生活権を侵害する点が争点になっています。

法廷では前回ブログで紹介した「バグフィルターはセシウムを含む微小粒子を捕捉できない」とのビデオ証言に加え、矢ケ崎克馬琉球大名誉教授の、「低線量内部被ばくによる危険性」のビデオ証言が放映されました。

矢ケ崎名誉教授のビデオ証言を紹介します。(下記の画像をクリックすると証言ビデオが見れます)

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大崎市放射能ごみ焼却住民訴訟が結審(その1)

5月29日仙台地裁において、大崎市放射能ごみ焼却住民訴訟口頭弁論が開かれました。

前回期日において、裁判長が結審するような発言をしたため、原告弁護団が次々に発言に立ち科学者の証人尋問をすべきだとの主張を展開しました。その結果、裁判長は証人尋問そのものは認めなかったものの、科学者2名のプレゼンテーションを法廷でビデオで上映することまで譲歩し結審が、今回まで延期になりました。

科学者のプレゼンテーションとして、原告弁護団は2人の科学者のプレゼンビデオを用意しました。

(1)「バグフィルタはセシウムを含む微小粒子を捕捉できない」 青木一政 (ちくりん舎副理事長)
(2)「放射線と内部被ばくの危険性」 矢ケ崎克馬 (琉球大名誉教授)

どちらも、本裁判の核心部分です。法廷で流されたビデオを2回に分けて紹介します。今回は(1)のビデオです。(下記の画像をクリックするとプレゼンビデオが見られます)

次回判決は10月4日(水)13:30から仙台地裁で行われます。ご注目下さい。

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オンライン ・ カフェ 報告集「田村バイオマス 控訴審の不当判決と 放射能ゴミ焼却を考える」を発行しました

3月30日のちくりん舎オンライン・カフェ「田村バイオマス 控訴審の不当判決と 放射能ゴミ焼却を考える」報告集を発行しました。

田村バイオマス訴訟にいたる経緯、不当な控訴審判決内容、本訴訟を通じて明らかになった点や、報告を踏まえての質疑応答、議論の内容が収録されています。是非、お申込み下さい。(会員、賛助会員の方は5/1に発送済みです)

1部500円(他に郵送料実費が必要です)でお送りします。必要な方は必要部数・送付先・氏名を書いて下記へご連絡ください。請求書を同封しますので、受け取り後、料金をお振込みください。

メール:lab.chikurin@gmail.com Fax:042-519-9378 こちらのページからも直接申し込みもできます。

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【目次】

はじめに                               ・・・・・  4
<第1 部 報告>
福島の山林汚染とバイオマス発電による放射能のばらまき
  和田央子さん(放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会)       ・・・・・  5
訴訟に至った経過と住民の思い   
  久住秀司さん ( 大越町の環境を守る会)              ・・・・・ 22
控訴審判決内容と批判 
  青木一政さん(ちくりん舎)                   ・・・・・ 28
訴訟の意義と成果
産廃焼却炉の隠れ蓑としての「バイオマス発電」の問題点  坂本博之(弁護士)                                ・・・・・ 40

<第2部 質疑・意見交換>
質疑・意見交換
~裁判で明らかになった事実をもとに新たな運動へ            ・・・・・42

「はじめに」より

本ブックレットは2023年3月30日に行われた、ちくりん舎オンライン・カフェ「燃やすな放射能汚染木-田村バイオマス控訴審の不当判決と放射能ごみ焼却を考える」の報告資料や、後半の質疑・討論の内容をもとに編集したものです。

岸田政権は5月に開催されるG7会合に先立ち4月に札幌で開催される、気候・エネルギー・環境相会合において、汚染水放出、汚染土「再利用」の「進捗を歓迎する」旨の文言を共同宣言に盛り込もうと画策しています。岸田政権は汚染水の海洋放出や、8000Bq/kg以下の汚染土を「リサイクル」と称して公共事業で活用するという、その強引な放射能ばら撒き政策を、G7各国からの合意により正当化しようとしています。

GX推進で各国が原発推進に方向転換する中、G7各国も将来起こりうる原発事故に備え、モデルケースとして日本政府のやり方を利用しようと考えている可能性は高いでしょう。我々はこの岸田政権の目論見に断固反対するものです。

 汚染水海洋放出や汚染土の再利用ほど注目されず知られていないのが、放射能ごみの一般焼却炉での焼却や、福島県内外の放射能汚染木を燃料とする「バイオマス発電」です。放射能汚染物を燃やしても、放射能が分解されたり、無害になることはありません。むしろ、燃やすことにより放射能は灰に濃縮され、焼却により排ガスに含まれる微小な放射能を含むばいじんがまき散らされます。そして、回収された灰が一般ごみと同様に廃棄されることも問題ですが、それどころか、セメント原料や土質改良材としての利用がすでに始まっています。放射能ごみ焼却も、汚染木を燃料とするバイオマス発電も、放射能ばら撒きそのものです。

 この冊子はオンライン・カフェの記録集ですが、焼却による放射能のばら撒きを何とか止めたいという思いで活動してきた人々の闘いの記録でもあります。地裁、高裁ともに極めて不当な判決で負けましたが、放射能ごみ焼却がいかにでたらめな目先の利益追求であるか、そして、原発事故の後始末がいかに困難であるかを明らかにしています。

 この小さなブックレットが一人でも多くの方の目にとまり、原発を止め、もうこれ以上核廃棄物を出さない、子や孫の世代に負の遺産を残さないという、人類の倫理的な闘いの一助になることを願っています。

2023年4月

ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)

 

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ドイツ環境相「処理水の放出を歓迎することはできない」 -失敗した岸田政権の目論見  G7環境相会合に合わせて札幌でスタンディング行動

フクロウ通信第45号記事からの転載紹介です。

5月広島で開催予定のG7の前段として4月15、16日、札幌において主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合が開かれました。そもそも、米を筆頭に膨大なエネルギー消費大国、気候危機に最も重い責任を持つG7の環境大臣会合そのものが「やっているふり」のポーズだけで、あわよくば、環境対策を自らの経済的・政治的利益に誘導しようとするものであり、直面する気候危機への根本的対策などは期待できるものではありません。そのような中においても、岸田政権の今回のG7環境相会合への目論見は最も破廉恥なものでした。岸田政権はその環境相共同声明に、福島原発事故による汚染水の海洋放出、汚染土の再利用について「その進展を歓迎する」との文言を入れ、「放射能ばらまき」ともいえる自らの政策にG7からのお墨付きを得ようと画策していたのです。

「処理水の放出を歓迎することはできない」-ドイツ・レムケ環境相の強烈な一撃

会合終了後の記者会見で岸田政権の目論見はレムケ環境相の強烈な反撃で脆くも崩れ去りました。記者会見にはイタリア、ドイツの環境大臣と並んで、何故か経産大臣の西村康捻氏が並び、最初に発言しました。西村経産相は「処理水の海洋放出を含む廃炉の着実な進展、そして、科学的根拠に基づく我が国の透明性のある取り組みが歓迎される」と述べたのです。その直後、間髪を入れずドイツ・レムケ環境大臣が「原発事故後、東京電力や日本政府が努力してきたことには敬意を払う」としながらも、「処理水の放出を歓迎するということはできない」と明言したのです。

西村経産相は会見後「私のちょっと言い間違えで」と釈明しましたが、「取り組みが歓迎される」という微妙な言い回しが、言い間違えと言えるのか、にわかには信じがたいところです。レムケ環境相の即座の的確な主張がなければ、西村経産相の狙いがそのままメディアに垂れ流された可能性すら考えられます。

韓国ハンギョレ新聞キム・ソヨン特派員はこの点について、鋭く切り込んでいます。「ところで、これは本当に言い間違いなのだろうか。日本政府は議長国の地位を活用し、この声明文に「処理水放出歓迎」の文言を入れるために、執拗に準備してきた。G7が歓迎したということを盾に、韓国や中国などの周辺国と日本国内の反対世論を突破するつもりだった。この文言を草案に入れ、自国のメディアにこれを裏で流しつつ(朝日新聞2月22日付1面報道)、2カ月以上にわたり各国を説得したが、最終的には失敗したのだ。」 (2023年4月18日付ハンギョレ新聞)

住民を守らない―日本政府の原発事故対策が今後のスタンダードにされる

2月22日付朝日新聞報道により大変な危機感を抱きました。気候危機対策としてCO2を発生させないクリーンなエネルギー源として、日本を始めとして、各国で再び原発推進へと方向転換をはかる動きがあります。福島原発事故以降の日本政府の事故対応は一言で言えば、住民を守らない、放射線被害はたいしたことではない、という無茶苦茶なものでした。原子力推進を前提とした、国際原子力ムラの放射線防護機関であるICRPの勧告すら平然と無視し、住民を被ばくさせ、環境を破壊し、原発事故の後始末でも、有り余る復興予算で原子力関連企業、ゼネコンを儲けさせてきたことは明らかです。原子力推進に伴い、原発事故のリスクは当然高まります。G7でこのような日本政府の「放射能ばらまき」政策が合意文書に残されてしまえば、日本政府のやり方が、今後の原発事故処理のスタンダードとされてしまう可能性があります。

何とか、札幌でカウンター行動を実現できないか

この報道に接し、何とか、この合意を阻止できないものか。どうしたらこの流れにブレーキをかけられるか、連日、その対応を模索しました。そのような中で、福島の市民を中心とした「これ以上海を汚すな!市民会議」の一人で札幌近郊に在住している方が、15,16日当日に札幌でスタンディング・アピールを計画しているとの情報が入りました。札幌に集まることはかなり困難なことです。本州からはもちろん、北海道は広いので、北海道在住者とは言え札幌に駆け付けることは大変困難です。それでも、G7環境相会合の開かれる現地でアピールすることの意義は大きい。何としても実現したいとの思いで動き始めました。

行動を計画していた地脇美和さんと連絡を取り合い、日程や時間を調整し、「札幌G7 気候・エネルギー・環境相会合-カウンター・スタンディング・アピール行動の呼びかけ」という文書を4月4日に発送しました。特定の組織や団体への呼びかけではなく、この重大な問題に賛同し参加のできる方へ個人として主体的に参加して欲しいとの呼びかけです。幸いこれまでの活動の中で連携が出来ていた「新宿御苑への放射能汚染土持ち込みに反対する会」や「原発廃炉金属の再利用を監視する市民の会(北海道・室蘭)」、札幌の市民測定室「はかーる札幌」などで活動する個人から前向きの反応がありました。

海外メディア向けの英語の横断幕の準備では「ちくりん舎カフェ」に参加された、米国在住のレイチェル・クラークさんからインパクトのある英文表現や、イラストなどで有効なアドヴァイスをいただきました。様々な困難を乗り越えて、これまでの繋がりが一段と広がり深い協力関係に結びついていきました。

15、16日に延べ20人くらいの人々が参加し、横断幕、プラカード、リレートークなどで連日5時間近く、やや無謀ともいえるスタンディング・アピールを実現することができました。

トンガ、フィジー、オーストラリアからの代表との交流も

16日は悪天候で雨脚が弱くなった時間帯を見計らいながらの行動となりました。昼過ぎには前日アジア太平洋資料センター(PARC)他の共催で開かれた講演会にゲスト参加していた、トンガ、フィジー、オーストラリアの代表の皆さんとのミニ交流会も行われました。トンガではすでに気候変動で海面上昇により村を内陸に移転しなければならないような事態になっている。それでも原発はその対策にはならない。まして汚染水の海洋放出もとんでもないと話していました。フィジーでは深海底のレアメタルの採掘がカナダの会社によって進められているそうです。目的は電気自動車用バッテリーに使われる鉱物。これも巨大な海底の鉱床の採掘で、結局は自然破壊につながる。ウクライナ戦争によるロシアへの経済制裁の影響で、新たな資源開発として南太平洋の海底が狙われているということだそうです。気候変動対策と脱原発とそして戦争反対は一体のものだという話が印象に残りました。

世界的な規模で広がる汚染水放出反対の声

これ以上海を汚すな!市民会議の呼びかけで4月13日に国内外で汚染水放出に反対する一斉スタンディング・アピール行動が呼びかけられました。行動は国内各地に留まらず、韓国、フィリピン、カナダ、ソロモン諸島、マーシャル諸島、フィジー、ベトナム、米国などに広まっています。また行動は13日に留まらず国内外各地で継続しています。さらに4月10日には5月19-21日G7サミットに向け「原発推進反対、汚染水・汚染土拡散を止めよ」との国際署名(Change.org)も立ち上がっています。

冒頭のドイツ・レムケ環境相の発言も、こうした世界に広がる声を背景としていると言えるでしょう。また、これまで、汚染水の放出に内外の注目が集まっていましたが、今回の一連の動きの中で、汚染土の再利用、福島原発事故以降の、汚染物を薄めてばら撒くという日本のやり方そのものに注目と反対の声が集まったことも大きな前進です。

札幌でのわずか2日間、延べ20名程度の活動でしたが、国内外への広がりの一環として大きな意味を持たせることができたと考えています。引き続き、5月サミット本番に向け、原発推進反対、放射能のばらまき反対の声を国際的に広めていきましょう。

青木一政

※この報告の後、さらに環境省のHPで共同声明の和訳が環境省の立場に都合よく改ざん(2カ所)されていることが明らかになりました。詳しくは「放射線被ばくを学習する会」のHPをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

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【報告】田村バイオマス控訴審の不当判決と放射能ごみ焼却を考えるオンライン・カフェ

3月30日 燃やすな放射能汚染木-田村バイオマス控訴審の不当判決と放射能ごみ焼却を考えるオンライン・カフェが開かれました、当日は九州から北海道、さらには米国からの参加もあり、内容の濃いものになりました。

プログラムは下記のようなものです。

◆報告:19:30~20:50
①福島の山林汚染とバイオマス発電による放射能のばらまき(放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会:和田央子)
②訴訟に至った経過と住民の思い(原告代表:久住秀司)
③控訴審判決内容と批判(ちくりん舎:青木一政)
④訴訟の意義と成果。産廃焼却炉の隠れ蓑としての「バイオマス発電」の問題点(弁護士:坂本博之)
◆休憩:20:50~21:00
◆質疑と意見交換:21:00~21:30

当日のZOOM録画記録とプレゼン資料をアップしご報告とします。

録画は画像をクリックすると見ることができます。

プレゼン資料は下記からDLできます。

福島の山林汚染とバイオマス発電による放射能のばらまき(放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会:和田央子)

訴訟に至った経過と住民の思い(原告代表:久住秀司)

控訴審判決内容と批判(ちくりん舎:青木一政)

チャットの抜粋は下記からDLできます。

チャット抜粋

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オンライン・カフェ:田村バイオマス控訴審の不当判決と放射能ごみ焼却を考える

2023330日(木) 19:3021:30

  • ZOOMを用いたオンライン・カフェ。
  • 15分前くらいから開場します。
  • 参加費無料

 

参加希望の方は、こちらをクリックしてください。 

または下記のQRコードからでも可能です。3月29日までに申し込みをお願いします。

●報告:19:30~20:50

①福島の山林汚染とバイオマス発電による放射能のばらまき
(放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会:和田央子)

②訴訟に至った経過と住民の思い(原告代表:久住秀司)

③控訴審判決内容と批判(ちくりん舎:青木一政)

④訴訟の意義と成果。産廃焼却炉の隠れ蓑としての「バイオマス発電」の問題点
(弁護士:坂本博之)

●休憩:20:50~21:00

●質疑と意見交換:21:00~21:30

チラシはこちらからDLできます。オンラインカフェ申込チラシ

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グリーン・ピース・ジャパンのHPでちくりん舎の活動が紹介されました

グリーン・ピース・ジャパンによるちくりん舎の紹介記事はこちらから見ることができます

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