長野県飯山市の木質バイオマス発電計画-学習会と現地調査に行きました

3月6、7日に長野県飯山市へ木質バイオマス発電問題で学習会と現地調査に行ってきました。

長野県飯山市は長野県の北の端、新潟県の県境にも近いところです。この飯山市常盤地区の戸狩工業団地に木質バイオマス発電所の建設計画が持ち上がりました。放射能汚染木材を燃やすことなどによる周辺への環境汚染を懸念する地元のYさんから、ちくりん舎へ相談の電話がありました。近々、発電所の事業主であるグリーン・サーマル㈱による住民への説明会が行われるということで、急きょ、その説明会の前に学習したいとのことで、学習会と現地調査に行きました。

急きょ開かれた学習会には
地元の方が20名参加

グリーン・サーマル㈱は、新潟県三条市で昨年9月から木質バイオマス発電所の稼働を始めた、その会社と同じです。三条市の木質バイオマス発電をめぐっては、住民の反対運動もありましたが建設が行われ、昨年9月からちくりん舎と共同で、リネン吸着法などによる周辺環境汚染監視の活動に入ったところです。飯山市のYさんはちくりん舎のHPでこのことを知り、ちくりん舎へ相談をしてきたわけです。さっそく、三条市で監視活動を進める、「みどりの里の環境を守る会・三条」の鶴巻俊樹さんとともに、ちくりん舎の3名が現地の学習会と建設予定地の調査に行くことにしました。

学習会には新潟県三条市から鶴巻俊樹氏も駆けつけた

近くの公民館で開かれた学習会には、地域の方々約20名が集まりました。市会議員の方も3名が参加されました。学習会は近々、グリーン・サーマル㈱による会社説明会が開かれるということもあって、会社側の説明でごまかされてはいけない、事前にしっかり勉強しておかなければ、という緊迫して熱気あるものでした。

 学習会では、ちくりん舎の青木から、「放射能微粒子の危険性と木質バイオマス発電の問題点」について話をしました。また、たまあじさいの会の中西四七生氏からは、「日の出町ごみ処分場とエコセメント化施設による環境汚染と健康影響」についての話をしました。みどりの里の環境を守る会・三条の鶴巻俊樹氏からは、三条市で、地元の反対運動の中、木質バイオマス発電所が建設されるに至った経緯と、稼働以降は監視活動に入った経緯などを詳しく説明されました。

 三人の講演内容は、地域の人々が懸念し不安に感じていたことを明らかにして、あらためて、この飯山市常盤地域に木質バイオマス発電所を造らせてはいけないと確信できるようになりました。講演内容や、計画をどうやって止めるかも含めて、質問や発言があいつぎ、学習会は、予定の時間を大幅に超えて夜遅くまで続きました。

 

学習会の翌日、Yさんの案内で建設予定地を見に行きました。建設予定地は、飯山市の戸狩工業団地の一角です。なんとこの戸狩工業団地はバブルの時代に整備されたのですが30年間、誘致に応じて工業団地に入った会社は1社もなく、広々とした場所が30年間「塩漬け」状態で遊んでいるところでした。鶴巻氏いわく、「こんな状態であれば工業団地を開発した市の行政責任が問われるべきもの」、「業者からみれば買いたたく絶好の場所」

とのこと。確かにその通りだと思います。地元のYさんは、「飯山市は四方を山に囲まれ千曲川もあり自然豊かなところ。工業団地のこの場所は自然を生かして人々の癒しになるような使い方をすべきだ」と話しました。

30年前に開発された工業団地は1社も入っていない

 そして驚いたことには、予定の場所の西約800mの高台には中学校があり、南約2kmのところには小学校があります。予定地域は中学校や小学校の通学路にもあたります。

 またこの地域は千曲川の河川敷で東西方向は山で囲まれていて、野焼きの時期にはその煙が滞留してたなびくことを地域の人は経験で良く知っています。前日の学習会で、バグフィルターでは微小粒子は捕捉できず、細かい粒子は浮遊することや、逆転層という状態でそのような粒子が周辺に滞留するという話には、みなさんの経験からも納得のいくものだったようです。

約800メートルの高台には中学校がある(画面中央)

 

学習会と現地調査という短い時間ではありましたが、地域の人々と今後の連携、協力関係をしっかり作っていこうとの確認ができました。2月10日のちくりん舎シンポジウムの後に、各地で放射能ごみのばら撒きに反対する運動をつなげる「ばら撒き追及団」というネットワークができました。今回はさっそく、その「ばら撒き追及団」の活動の成果の第一歩になるものだと考えます。飯山市常盤の皆さんもさっそくこの「ばら撒き追及団」に参加し、今後より広い人々に呼び掛けての学習・講演会の開催や、地域の気流シミュレーションなどの活動をして行こうとの話をして帰路につきました。

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