高木基金報告会(2011.10.1&2012.9.23)【転載】

 青木副理事長が昨年10月、及び今年9月にフクロウの会として高木基金報告会で報告された内容、および映像をブログで見つけました。団体会員フクロウ会の活動、そしてちくりん舎設立に至るまでの経緯を知ることが出来ますので、以下いたちまる様のブログ記事(二回分)から青木氏関係部分を部分転載させて頂きます。
(謝辞:転載の許可を頂いたいたちまる:京都精華大学細川弘明様にはお礼申し上げます)

いたちまる雑記

2011年10月1日【Nuke】高木基金緊急助成の中間報告
 
高木仁三郎市民科学基金(高木基金)は3.11原発震災をうけて、この事故への市民科学の対応に特化した緊急助成をおこないました。その中間報告会の会場でのメモを公開します。
敬称略で失礼します。やりとりの一部、記入できていない箇所があります。ごめんなさい。
なお、この報告会の録画もUstアーカイブとして公開される予定。
(後日、録画とメモを照合し、抜けたところや食い違っているところを修正していきます。)
【追記1(10/2)高木久仁子さんからのご指摘を受け、お名前の間違いなど、記載を一部修正しました <(_ _)> 】
【追記2(10/8)報告4のなかの欠落部分(補償請求の意義)を補いました。】
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高木基金の中間報告会(原発震災緊急助成)
 2011年10月1日(土曜日)13:00-18:15
於:カタログハウス・セミナーホール(東京 代々木)
(録画を明日以降Ustで公開)
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定刻開始、司会=菅波 完(基金事務局)
(0)河合弘之(基金代表理事)あいさつ
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13:14-13:43 【発表1】
青木一政(福島老朽原発を考える会
「子どもの生活環境の放射能汚染実態調査と被ばく最小限化のための課題明確化」

・国・行政の調査や対策が子どもの生命・健康を最優先にしたものでないこと
・大学・研究機関による調査も子どもに焦点をあてておらず、被害最小化の実践を伴っていない。
・私たちの目的は2点:子どもの生活環境の放射能汚染実態を明らかにする、市民として取り組むべき課題を明確にする(→市民だけでできないことも行政に働きかけて実現をめざす)
・市民の実践活動と一帯の活動として研究を進める。(実践活動からの要求に応えるかたちで調査課題を修正しながら進める。)
・メンバー: 青木、阪上武(以上、ふくろうの会)、中手聖一(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)、富山洋子(日消連)、アイリーン・スミス(グリーンアクション)
・ラボの活動: 住民からの相談をうけて測定調査、専門家・専門機関の協力を得る(仏ACRO、神戸大・山内教授など)、子どもの被ばく最小限化をめざす他団体とも協力、国・行政への交渉・要請、メディアへの告知など
・活動事例(1) 福島県内の学校の汚染調査、米NIRSから送付されたγ線測定器10台で計測開始、学校に休校を求める、ブログに多くの保護者からの書き込み(3日間で650件)、
・活動事例(2) 江東区など東京周辺のホットスポット調査、スラッジプラント(下水汚泥焼却場)からの2次汚染があることを発見。三郷市の汚染状況も調査(→ 市への要請活動)
・活動事例(3) 福島の子どもたちの内部被曝調査、尿検査(検査した10人全員からセシウム検出)、フォロー検査で「追加的被ばく」が進行しているという事実が判明、
・被害は続いている。被ばくは続いている。
・測定して、実態を把握することで「やるべきこと」が見えてくる。
・市民の側からの不安・危惧を大切にする。
・みずから測ることで、感度をあげ、知識と技術を身につける。
・信頼できる専門家のちから、信頼できるデータが大切。
・調査結果を積極的に知らせる → 世論を動かしたい。
・今後の課題(1)「除染キャンペーン」に惑わされない(除染の効果の検証・監視)
・今後の課題(2) 内部被曝の実態が隠蔽される恐れ(県の健康管理調査だと検出限界が高すぎる)
                    → 被曝予防につながる調査を進めなければいけない。
・今後の課題(3) 国・行政の測定、対策は子どもへの健康被害防止最優先になっていない。        
                    →子どもの被ばく最小化の立場から測定、調査を継続する。
・今後の課題(4) 避難範囲拡大・自主避難者支援の動きがまだ弱すぎる。連携強化していきたい。
・質問(選考委員=藤原寿和)県の「健康管理調査」の監視はどのように?陰膳調査の予定は?
── 答え(青木):県の調査は後追い。私たちは予防の観点から考えて行きたい。尿検査は便利(本人が行かなくても正確に計測できる)、継続したい。食品汚染については、まだ対応が十分できていないが、行政を動かすような調査・提言をしていきたい。
・質問(フロア女性)尿検査の検出限界は?
── 答え(青木):ACROの検出限界は0.3Bq/L(500cc, 24hr)、放医研の検出限界は13Bq/L、予防に繋げるためには前者のレベルが必要。
・質問(瀬川)助成金で購入するサーベイメーターは何に使う?
── 答え(青木):ホットスポット調査を継続する。
・質問(フロア男性)粉塵のデータはないか?(政府もまったくやってない?)評価が必要では?
── 答え(青木):山内教授の協力をえて、学校グランドでの吸引測定調査を検討している。 

2012年9月23日 高木基金(原発震災2011緊急助成)報告会
2012年9月23日(土)
於: 東京、日比谷コンベンションセンター
高木仁三郎市民科学基金(略称:高木基金)
2011年度原発震災緊急助成の成果発表会
  緊急助成の趣旨・経緯については → こちら
  発表会のプログラムは → こちら
  中間報告会(2011年10月1日)の実況記録は → こちら
  同じく中間報告会の映像記録は → こちら
     (管理人補記:青木氏発表だけの映像はこちらです)
※ 以下のノートは、細川が個人的に記録したメモを何人かの方にチェックしていただいた上で公開するものです。高木基金の公式記録ではありません。当日の発表内容を網羅したものではなく、ところどころ抜けている部分があります。今後、聞き間違いなどを修正する余地もあります。文責は細川に属します。敬称略おゆるし下さい。
【更新記録】 
  2012.10.14 掲載
  2012.10.15 (1)と(9)に一部追記
  2012.10.16 (2)の誤記1ヶ所と(3)の誤変換1ヶ所をそれぞれ修正
  2012.10.16 (2)の発表者お名前の漢字表記を訂正(滝 → 瀧)<(_ _)>
  2012.10.17 (3)の数字など4ヶ所修正、3ヶ所補筆
  2012.10.18 (2)と(7)の質疑部分に各1ヶ所補筆
10:40 開会、あいにくの雨模様
・司会=菅波 完(高木基金事務局)
・代表理事=河合弘之弁護士、挨拶 ── 推進派・原子力ムラの猛反抗という情勢
・開始時点で30数名(関係者含む; 最終的には関係者のぞき57名の参加)
・出席している高木基金の役員を紹介
  理事=河合弘之、藤井石根、堺 信幸、細川弘明
  選考委員=大沼淳一、貴田晶子、山下博美、鈴木 譲
  顧問=吉岡 斉
  事務局=高木久仁子、菅波 完、村上正子、小山貴弓、水藤周三

(1)青木一政(フクロウの会=福島老朽原発を考える会
「子どものの生活環境の放射能汚染実態調査と被ばく最小限化」

 (助成金額: 100万円+追加160万円指定寄付、計260万円)

  • 海外NGO(ACRO, NIRS)から測定器などの提供 → 福島に届け、小中学校の校庭測定、県内の4分の3が「放射線管理区域」のレベルに汚染されていることが判明
  • 20mSv/yrを適用する文科省の方針に対して、福島の親達が強く反撥、文科省への直接要請行動(11年4月・5月) → 「1mSv/yrをめざす」という大臣の言質
  • 子ども達の被曝量を最小化するための調査と実践活動を開始、課題を明確化、市民みずからが取り組みつつ、行政に何を求めるべきか戦略を練った。
  • 福島、周辺地域、首都圏ホットスポットなどの住民からの相談や依頼に対応
  • ACRO、神戸大山内教授など研究者・測定機関との連携
  • 行政へのはたらきかけ、メディアへの発信
  • 江東区でのホットスポット調査(江東区の市民グループと共同)幼稚園・学校・公園などの測定、スラッジプラント周辺の測定
  • 埼玉県三郷市でも同様調査活動
  • 福島市内のホットスポット(渡利地区)の汚染調査、2011年8月の「除染モデル事業」(福島市)実施後の測定で、相当な汚染が残っていることを明らかにした。
  • 土壌汚染を継続測定、ホットスポット地区で濃縮が進んでいることを解明
  • 土湯温泉(福島市内だがほとんど汚染されていない)への短期保養プログラム実施
  • 子どもたちの尿のセシウム濃度測定、検出マップ ── 1年以上たっても検出は続いている(初期被曝だけではなく、日常生活で継続的に内部被曝している)。高い検出事例については、フォローアップ。食生活、
  • 屋内の埃(ハウスダスト)のセシウム調査 ── 明らかに汚染
  • 国・行政の測定や対策では「子どもを守ること」が優先されていない。
  • 被曝を軽視する立場の巻き返しの動きが強くなっている。市民自らが測定することで、知識レベルと意識を向上させていく必要あり。市民の立場からの監視継続が重要。
  • ちくりん舎の設立、ACROからの6万ユーロの助成によりゲルマニウム半導体検出器を入手、たまあじあさいの会や他団体と共同で運営。
    <質疑応答>
    吉岡顧問: 子どもへの施策、大人とは異なる形でどうしたらよいのか。
    ── 青木: コミュニティ単位での避難が第一。自主避難の多くは昨年の夏までに決断して動いた。残った人は「避難」できない事情をかかえた人たち。次善策として保養プログラムなどを組んでいくこと。
    貴田委員: 福島市内の下水汚泥焼却により新たな汚染源になっていると見てよいのか?
    ── 青木: 江東区の例、スラッジプラント周辺と風下が特異的に高い。施設内の線量も高くなっている。煙から粉塵が飛んでいる可能性と、焼却灰のストックパイルから飛散している可能性、いずれにせよ二次汚染が起きていることは明らか。
    貴田委員: 尿中セシウム濃度が下がる子と下がらない子の違いは?
    ── 青木: 運動部の子で土ぼこりを吸うことが多いといったケース。また、避難した子は下がっている。
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