『世界のゼロ・ウェイスト(ごみゼロ)は今』(講演案内)

セント・ローレンス大学名誉教授ポール・コネット氏による講演を開催いたします。

 略歴:ローレンス大学環境化学名誉教授。
      「ゼロ・ウェイスト・ソリューション:捨てな い地球一つの共同体」の主著者。
      ケンブリッジ大学卒、化学で博士号取得。23 年間、セント・ローレンス大学
      で環境化学、 毒性化学の研究を進め、2006 年退職した。
      こ の間、49 のアメリカの大学と 50 ヶ国から招聘 を受け、ごみ問題につい
      て、2000 回におよぶ 講演を行った。

           

焼却から抜けられない日本のごみ政策

 日本では、1400 基もの焼却炉 が、年間 5000 万トンという大量 の家庭ごみを燃やし、焼却灰が埋 め立てられています。そのため に、私たちは,年間 2 兆円もの負 担を強いられているのです!

 多摩地域では,400 万人のごみが 燃やされ、その焼却灰は「日の出 町の最終処分場」に運ばれ、再資 源化の名の下、エコセメントの原 材料になっています。こうして埋 め立て場の延命化が図られていま すが、この施設は「日の出町周 辺」の新たな汚染源になっていま す。15 年前、ポールさんは、青梅 市での講演で、環境に配慮しない 多摩地域のごみ処理について、き びしく批判されました。

 他方、世界の自治体は,ごみの 削減と資源化に本腰を入れていま す。人口 80 万人のサンフランシス コ市は、2009 年にゼロ・ウェイス ト(ごみゼロ)宣言を発し、ごみ リサイクル 80%を達成していま す。また人口 800 万人のニューヨ ーク市では、2070 年までに、生ご みの堆肥化を中心として,リサイ クル率 70%の目標を掲げました。 同様に,欧州、南アメリカの多く の都市もごみの循環を目標にして おり、アフリカのルワンダは、空 港からの入国時、ごみになるポリ 袋は全て没収するなど徹底してご みゼロに頑張っています。またお 隣の韓国も、首都ソウルをはじ め、多くの都市で、生ごみ 100% 堆肥化を実現しつつあります。

このように、世界の国々が、 次々にごみゼロを目指した活動を 展開しているのですが、残念なが ら、日本では、国の方針で「ごみ は焼やせばよい」という産業界と 官僚が癒着した旧態然とした構造 から脱皮することができません。

世界のゼロ・ウェイスト(ごみ ゼロ)運動推進の第一人者、ポー ル・コネットさんのお話は、日本 のごみ政策を今一度考え、改革す る上で、多くのヒントをあたえて くれるでしょう。

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