ニュースレター第12号―田村バイオマス訴訟支援の会
虚偽と疑惑まみれの田村バイオマス発電所発電所竣工式
なぜか自慢の HEPA( ヘパ フィルタ設置についてはダンマリ
昨年11 月、田村バイオマス発電所の竣工式が行われました。この様子は福島民報など各紙
で報道されています。不思議なことに、この竣工式の場で田村市長も田村バイオマスエナ
ジーも「 国内最高レベルの安全対策 」などと言ってきた高性能 HEPA フィルタ設置について
一言も触れませんでした。本当に自信のある最高レベルの設備なら、ここぞとばかり宣伝す
る好機です。一言も触れないのは、やはり裁判 でも追及されて いる「住民だまし」で「お飾
り」の HEPA フィルタであることを示しているのではないでしょうか。
住民をバカにしている!?田村バイオマスが住民見学会でデタラメ説明
竣工式の後、数回にわたって地元住民向けの見学会が行われました。ここでも住民からの
質問に対してデタラメな説明がされています。そのデタラメ説明の一部を紹介します。
燃料チップの放射能測定はわずか1~2分で済む?!
ダンプで持ち込まれた燃料チップの放射能測定について、「放射能の線量自体は 1~2 分で
測れる ので。あとは(略)しておいてくれという時間だけですので、 10 分から 15 分くらいで
分かる のです」との説明でした。これは明らかにウソ(虚偽説明)です。基準のキログラム
当たり 100 ベクレル以下かどうかを測るのには少なくとも 10 分程度の測定時間 がかかります。
トラックの荷台から検体を採取し測定してチェックをするとなると結果がでるまで少なくと
も 25 分から 30 分 はかかるでしょう。 1日 10 トントラック 27 台 ほどの受け入れが 必要です から、
最後 のトラックはかなり長時間待つことになります 。まともに放射能測定をやろうとしてい
るとは考えられない説明です。
煙突で放射能濃度を測る、バグフィルタが1,2本、穴が開こうが問題にならない?!
排ガスについて「最後に煙突から出る放射性物質の濃度を測ります 」との説明でした。こ
れも明らかに住民をダマすような説明です。放射性物質の濃度を測るには環境省が定める特
殊な装置が必要で、専門業者に依頼し排ガスを吸引して測らなければなりません。煙突で直
接放射能濃度を測り常時監視しているかのような説明は住民をダマす説明です。「バグフィ
ルタ(排ガス集じん機)に1、2本、穴が開こうが問題にならない」というのもひどい発言
です。 バグフィルタに穴が開けば、漏れた灰の粉じんで後段にある HEPA フィルタが目詰ま
りして使い物にならなくなります 。 HEPA フィルタが「お飾り」であることを証明したよう
な発言です。
本田仁一田村市長と田村バイオマスは、素人の住民だから適当に説明してごまかしておけばよい、
というような姿勢を改めるべきです。
本田市政へ批判殺到
昨年12 月、本田市長が自らの後援会幹部らにハム類を贈るなどした公職選挙法違反容疑が全国紙で大きく報道され、にわかに市長の動向に注目が集まっています。
「我田引水」とささやかれる本田市長
月刊誌「政経東北」(2021 年 2 月号)は、林業会社「クライス」(田村市船引町)と市の事業をめぐる利益還流疑惑を伝えています。記事によると、田村市の発注する間伐事業や産業団地の伐採工事等を受注した森林組合の下請けに同 社が入っている こと、この会社は旧「本田商店」で、本田市長の妻が 2018 年まで社長を務めており、本田市長の後援会前会長の妻が 2020 年まで取締役であったとしています。
さらに現在の「クライス」の代表取締役の妻はやはり市長後援会の事務担当で、取締役2名は本田市長の息子、そして会社の住所が本田市長の個人事務所であるということです。
本田氏が市長に就任した2017 年度よりクライスの決算額が前年より倍増し、その後も右肩上がりとなっていることも報じています。
大越町のバイオマス発電事業は本田市長が誘致したとされていますが、燃料の多くを占めるのは間伐材であり、地元林業者のみならず自らのファミリー企業への利益誘導と疑われてもやむを得ないでしょう。
2013年度から始まった間伐事業は 100 %国の交付金でまかなわれ、 バイオマス発電事業は今後少なくとも 20 年間継続されるため、燃料確保のため間伐事業への交付金も継続されることが予想されます。
“ケジメなき再出馬”まずは辞職すべき
月刊誌「財界ふくしま」(2021 年 3 月号)は、 本田氏が 「公職選挙法違反疑惑」の渦中での次期市長選立候補を厳しく批判する多くの声を伝えています。
「映像で公選法違反ははっきりしている。ご本人も記者会見でハムを配ったことを認めており、一度市長を退任すべき」 (複数の市民「本来であれば次期市長選出馬などできない。普通はハムの問題が出た時点で終わりだ」「法の秩序などあったものではない。市民の市政への不信感はますますひどくなる」 (県内の首長や各政党関係者
本田市長の“ケジメ”ある判断がますます問われています。
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