台湾訪問記(その4)

(2日目続き)立法院でのレクチャーが終わった後、
監察院の張博雅氏(女性)を訪問した。

台湾の憲法では行政、立法、司法の他に、「考試」、「監察」を加えた
5権があるそうだ。「考試」は公務員の採用、資格、人事など、「監察」
は公務員の弾劾、糾明、国政調査などを行っているようだ。

30分という短い時間ではあったがこの監察院の院長、つまり台湾の5権
分立の一角のトップと直接面談ができるというのも驚き。

張氏は秘書官長と書記をともなって現れ、書記は私たちの話をしっかり
メモをとっていた。事前の情報では張氏は日本語が分かるそうだ。通訳
をはさんでいたが、実際私たちの日本語の発言に結構そのまま、うなずき
ながら聞いていた。

口頭ではあったが、日本の放射能市民測定の意義、原発事故の福島
避難者の実情、現在の汚染状況と放射能ごみのばらまきという実態を訴えた。

福島や日本の現状は台湾の監察院にとってはもちろん対象外だが、台湾の
環境保護団体が食品検査の重要性を訴える参考の情報としての扱いになる
だろう。

監察院が台湾の政治にどれほどの影響を持っているかは良くわからないが、
監察院長に日本から来た証言者を引き合わせて面談させるというのは、
ツアーをアレンジしたジェイさんのアイデアによるものか・・。

監察院長が台湾の環境団体や日本からの証言者と面談したということが、
台湾行政や立法に影響や牽制が効けばよいのだが。(続く)

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